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府中牝馬Sは年明け以降の実績や前走の内容を重視したい

  • 2019年10月13日(日) 20時00分
 前回10月6日のWIN5は1104万5240円の高額配当決着。4レース目の京都大賞典(京都11R)を単勝オッズ90.7倍(11番人気)のドレッドノータスが勝ったこともあり、払戻金額を見て「やっぱりこれくらいにはなるか」とすんなり納得した方が多いかもしれません。

 しかし、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約377万円で、実際の配当はその3倍近い水準。1レース目の藤森S(京都10R)を単勝オッズ1.7倍(1番人気)のデザートストームが、5レース目の毎日王冠(東京11R)を単勝オッズ1.6倍(1番人気)のダノンキングリーが制していましたから、本来ならばもう少しインパクトの薄い配当だったはずなのです。

 こうしたギャップが発生する背景には「“本命党”だと人気サイドの馬ばかりで固めてしまいがち」「“穴党”だと人気薄の馬ばかり買ってしまいがち」というWIN5ならではの事情があります。

 デザートストームやダノンキングリーのような馬を重視するようなプレイヤーはなかなかドレッドノータス的な馬にまで手が届きませんし、その逆もまた然り。この連載でたびたび指摘している通り、“本命党”にとっても“穴党”にとっても買いづらい目をいかに狙っていくかが、長期的な収支を左右する最大のポイントと言って良いでしょう。

 明日10月14日のWIN5は総出走頭数が75頭、総組み合わせ数が71万8848通り(土曜12時現在)。残念ながら東京競馬の中止(延期)によって10月13日のWIN5は取り止めとなってしまいましたが、こちらもそれなりの配当を狙えそうな雰囲気で、非常に楽しみです。

◆オパールSも2019年の重賞で善戦してきた馬が狙い目

 1レース目は3歳以上2勝クラス、ハンデキャップ競走の昇仙峡特別(東京9R)。前走で2着となったサクラアリュールらが注目を集めるのではないかと思います。

 2レース目は3歳以上3勝クラス、ハンデキャップ競走の大原S(京都10R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 3レース目は3歳以上2勝クラスの国立特別(東京10R)。実績上位の各馬や3歳のブーザーあたりが上位人気グループを形成するでしょう。

 4レース目は3歳以上オープン、ハンデキャップ競走のオパールS(京都11R)。前走の北九州記念でも単勝1番人気となったミラアイトーンに支持が集まりそうです。

 5レース目は3歳以上GIIの府中牝馬S(東京11R)。実績上位のプリモシーン、ラッキーライラックらが有力視されています。

[伊吹式WIN5ランキング 2019年10月14日版]

1位 東京11R 14.プリモシーン
2位 京都10R 12.アシュリン
3位 東京10R 4.ベストアクター
4位 京都11R 6.ミラアイトーン
5位 東京9R 3.サクラアリュール
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 東京9R 13.フィードバック
7位 東京9R 12.イッツリット
8位 京都11R 1.アウィルアウェイ
9位 東京10R 6.アンリミット
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 京都10R 8.レッドラフェスタ
11位 東京11R 2.ディメンシオン
12位 東京9R 2.グラットシエル
13位 京都11R 12.ビップライブリー
14位 東京10R 7.ブーザー
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 京都10R 7.ネプチュナイト
16位 東京11R 15.ラッキーライラック
17位 東京9R 5.フーズサイド
18位 東京9R 11.サトノファイター
19位 京都11R 4.メイソンジュニア
20位 京都11R 5.フロンティア
21位 京都11R 16.カラクレナイ
22位 東京10R 12.カルリーノ
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 東京10R 15.オースミカテドラル
24位 京都10R 9.バレーノロッソ
25位 東京11R 12.レッドランディーニ
26位 東京11R 10.エイシンティンクル
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 5レース目の府中牝馬S(東京11R)は近走成績を素直に評価したい一戦。「“同年、かつJRA、かつGI・GIIのレース”において連対経験のある馬」は2013年以降[1-2-3-5]と堅実でしたし、「“同年、かつJRA、かつGI・GIIのレース”において連対経験がない、かつ前走の着順が6着以下だった馬」は2013年以降[0-0-0-27]と上位争いに食い込めていません。なお「父にノーザンダンサー系種牡馬を持つ馬」は2013年以降[3-0-2-7]、「父にディープインパクト系種牡馬を持つ馬」は2013年以降[0-4-1-6]と、それぞれ安定していました。今年のメンバー構成ならディメンシオンあたりも面白そうですが、やはりまずはプリモシーンを押さえておくべきでしょう。

 4レース目のオパールS(京都11R)は年明け以降の重賞で善戦している馬が優勢。「“同年、かつJRA、かつ重賞のレース”において5着以内となった経験のない馬」は2015年以降[1-0-2-29]と期待を裏切りがちです。また「馬番が11〜18番だった馬」も2015年以降[0-1-1-18]。枠順にも恵まれたアウィルアウェイ、ミラアイトーンを素直に重視すべきだと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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