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【菊花賞】長距離種牡馬はもういない?

  • 2019年10月16日(水) 12時00分

いまの長距離戦は、中距離の延長線上


 筆者が競馬を始めたころはシーホークが長距離種牡馬の定番だった。いまは長距離でこそという種牡馬がおらず、リアルシャダイ、ダンスインザダークあたりが最後になってしまうのかという寂しさはある。

 ただ、嘆いても仕方ない。今回は菊花賞に産駒が登録している種牡馬の長距離成績について調べてみよう。3000m以上のレースは数が限られるし、2400mは売れ線種牡馬もたくさん勝つ距離。ローカルの比率が高くなってはしまうが、今回は「芝2500m以上成績」ということでいきたい。

回収率向上大作戦


 こうしてみると、やはり「長距離でこそ」という種牡馬はいないのだと分かる。なにか1頭選ぶとしたらハーツクライか。ディープインパクトやキングカメハメハより勝率・複勝率が高いし、単回収率はともかく複回収率は高い。

 ちなみに、この対象となったレースのうち「距離延長時」に限っても、目立った数字を示す種牡馬はいない。いまの長距離戦は、中距離と別カテゴリというよりはその延長線上で行われているものでもあるのだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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