スマートフォン版へ

レーン騎手、メールドグラースに好感触

  • 2019年10月17日(木) 18時00分
(10月17日号 文=ポール・シムズ)

「メールドグラースは、まさに職人」


 19日(土)に行われるG1コーフィールドC(芝2400m)に出走予定のメールドグラースが、今週火曜日に、コーフィールド競馬場で、ダミアン・レーン騎手を背に追い切りを行いました。レーン騎手は、JRAの短期免許を取得して日本に滞在している間、メールドグラースに騎乗し、重賞2連勝を成し遂げました。今回、再びコンビを組んでビッグタイトルを狙います。

ビクトリア競馬便り

▲再びメールドグラースとコンビを組むダミアン・レーン騎手


 追い切り後、レーン騎手はインタビューで、「メールドグラースがオーストラリアに来てくれてとても嬉しいです。体つきが良い上、体のラインがとても美しい馬です。今後もトップクラスで活躍する馬だと思います。

 日本でも騎乗していますが、彼の能力をすべて引き出すことができたわけではありません。でも、ベストな走りを見せることができれば、今回もチャンスは十二分にあると思います。

 調教の動きはとても良かったです。馬の状態も大変良いですね。競馬場のコースで追い切りを行うことは、コースのスクーリングという意味でプラス材料になりますし、芝にうまく対応しているようでした。メールドグラースは、まさに職人です。特別なことをするわけではなく、自分の仕事をきっちりとこなす馬です。」

 追い切り後は、厩舎スタッフだけでなく、多くのメディアや競馬関係者に囲まれたレーン騎手。世界最高峰の芝2400m戦であるコーフィールドCへの挑戦決定に至るまで、少々努力が必要だったという裏話もしてくれました。

ビクトリア競馬便り

▲5連勝の勢いに乗るメールドグラース


「前々走を勝った時に、メールドグラースのコーフィールドCでの負担重量は53kgと想定され、オーナーサイドも遠征に対してとても意欲的でした。しかし、重賞を3連勝したことで、想定負担重量が55kgとなり、遠征に向けて少々消極的になった関係者に対し、この負担重量でも十分勝つことはできる、と私は提案し続けてきました。」

 レーン騎手は翌16日、今度はザ・ヴァレイ競馬場で、コックスプレートに出走予定のリスグラシューの追い切りに騎乗しました。

 現在、ブックメーカーで1番人気に推されているリスグラシューについて、レーン騎手は、「調教では素晴らしい動きでした。リスグラシューは、これまで右回り・左回り、たくさんのコースでレース経験を積んできた馬です。ザ・ヴァレイ競馬場のコース適性についても、まったく問題がないと思っています。」

ビクトリア競馬便り

▲コックスプレートに出走予定のリスグラシュー


 G1コーフィールドCまであと2日、そして、来週の土曜日にはG1コックスプレートが開催されます。今後もスプリング・レーシング・カーニヴァルから目が離せません!

1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング