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【オクトーバーS】しぶとく懸命に伸びるタイプ、鞍上はぴったり

  • 2019年10月20日(日) 18時03分

父ステイゴールドのタフさを受け継ぐ3頭が出走


 中止の順延、代替があって、きょうは10月に入って21日間でなんと「9度目」の開催日。夏の最終週だった8月31日から数えると、この秋は52日間で「20日」もJRAの競馬が開催されることになった。なにがあってもレースがあればすぐに立ち上がるのが競馬ファンだが、さすがに連続3日間競馬の日程はきびしいものがある。といいながら、当然のように参戦する。

 オクトーバーSには、タフな種牡馬ステイゴールドの残した産駒が3頭もそろって出走する。「ショウナンバッハ、トリコロールブルー、レッドローゼス」

 みんな東京2000mに連対記録を持つが、5歳トリコロールブルーは、東京の2000m【1-1-0-0】。2戦ともに上がり33秒台の末脚で最後までしぶとく伸びている。この組み合わせなら、3走前の白富士Sの内容で勝ち負けだろう。

 久しぶりに来日したC.スミヨン(38)は、ブエナビスタの2010年天皇賞(秋)、エピファネイアの2014年ジャパンCなど、JRA通算265戦45勝。再来日初戦となった19日の富士Sでは、いきなり2着に突っ込んでみせた。2010年ジャパンCでのブエナビスタの降着2着(1位入線)を思い出したのか、多頭数の富士Sは後方から外を回り、直線も一番外に回って追い込んでいる。スミヨンらしくないコース取りだが、懸命に追いまくって2着したあたりさすがだった。

 この頭数なら、馬群の密集はないだろう。しぶとく懸命に伸びるタイプのトリコロールブルーに、スミヨンはぴったり合う。スローが予測されるが、それほど切れる馬はいない。直線の追い比べから抜け出したい。

 日程が変更になって、C.ルメール騎乗が可能になったのは3歳ラストドラフト(父ノヴェリスト)。重馬場の弥生賞でリズムを崩し、皐月賞も伸びきれなかったが、立て直しに成功。そう身体の大きくなるタイプではないだろうが、心身ともにひと回り成長したのは間違いない。良馬場の東京2000mなら、いきなりあっさりもある。

 レッドローゼスは、いかにもステイゴールド産駒。5歳の今年になってオープン入りし、2走前には2000mのLレースを勝っている。東京芝は【1-2-2-2】。機を見るに敏な田辺騎手なら、サラキアの出方しだいで先手主張もある。5走前に差のないレースをしているアップクォークとは、今回も好勝負だろう。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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