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【天皇賞・秋追い切り】世代屈指の実力馬達の状態は!? 出走予定馬を徹底解説!

  • 2019年10月23日(水) 18時00分

前走大敗したあの馬も今回は実力発揮に期待膨らむ


 今週の注目はなんといっても、天皇賞・秋。「勝つのはどっち」という、アーモンドアイとサートゥルナーリアの対決に注目する方が多いようですが、他の役者もなかなか。このあたりは下記や金曜日更新の重賞捜査網を参考にしていただければ。ただ、ひと筋縄ではいかないレースになるような気もしますし、そうなると馬券もかなり難しいでしょうね。

 馬券が難しいという意味では、土曜重賞のスワンSと日曜オープン特別の2レースも同じ。むしろこれらのレースの方が、当て方次第では「おいしい」馬券になってくれる可能性も十分。先週は悪くなかったウマい馬券ですから、その流れで今週末もしっかり高配当を的中できるように頑張りたいと思います。

【天皇賞・秋/サートゥルナーリア】

 前走時同様、この中間の追い切りでも併せ馬は一度も行っていません。しかも坂路での追い切り本数が多く、CWは1週前追い切りのみ。その1週前は西村淳也騎手が跨りましたが、1回目のハローが終了した時間帯、馬の少ないところでゆったりと走れる状態でした。あまり馬のテンションを上げたくないのかなと思うような状況が多く、今回の判断が難しいと思っていたのが、最終追い切り直前までの印象です。

 ただし。最終追い切りを見たら「素晴らしい」と唸るしかない動き。朝一番のCWでしたが、C.スミヨン騎手が跨っての追い切り。単走ではありましたが、馬が非常に多い時間帯でしたし、結果的には角居厩舎の3頭併せがすぐ前方にいるような状況。向正面で少し行きたがるような素振りがありましたが、そこもしっかりと御すのがスミヨン騎手。ゴール前の動きを見ていても、自由自在にエピファネイアの半弟を操っている、そんな印象を受けました。

サートゥルナーリア

「素晴らしい」と唸るしかない動きをみせたサートゥルナーリア


【天皇賞・秋/ワグネリアン】

 札幌記念の後はここを目標に放牧から栗東へ入厩というプランを順調に消化して、坂路で時計を出してから、CWで追い切りという、いつもの手順での仕上げ。札幌記念とは違い、栗東での最終追い切りということもあり、場所は大阪杯と同じ坂路になりました。

 2週前追い切りのあたりから、少しテンションの高い印象でしたが、今回の最終追い切りでも少しそれを感じました。だからというわけではないかも知れませんが、3F目12.7秒からの4F目12.8秒。個人的には終いがビュッと切れて欲しいと思っていただけに、そのあたりは気になるところ。ただ、ここまでの追い切りの過程は丁寧なだけに、中身はしっかりしていると思います。

ワグネリアン

丁寧に追い切りをこなしてきたワグネリアン


【天皇賞・秋/ダノンプレミアム】

 前走大敗を心配するファンの方も多いと思いますが、個人的な意見としては、レース後も栗東に在厩して、プールを中心とした調整で嫌なイメージは払拭して、夏場の休養に充てたと解釈しています。だからこそ、9月3日に信楽牧場から帰厩して、じわじわと調教のピッチを上げていくことができたのではないかと考えています。

 その集大成といってもよい動きが、CWでの最終追い切り。最終追いでの併せ馬はサウジアラビアRC以来。オメガを追走する内容でしたが、遠すぎない位置から追いかけて、折り合っての走り。最後の直線ではターゲットをしっかりと捕まえる走りで、ゴール前はとんでもなく伸びていました。6F81.5-5F66.1-4F51.2-3F36.5-1F11.8秒という時計は3Fが素晴らしく速く、やっぱりこの馬の長所は勝負どころからの機動力だと思いましたし、今回はそれを存分に発揮できるはずです。

ダノンプレミアム

ダノンプレミアムの長所は勝負どころからの機動力


【天皇賞・秋/スワーヴリチャード】

 最終追い切りはCWでの3頭併せ。最内で先着という内容で、この動きはこれまでとあまり変わりありません。ただ、個人的に魅力を感じたのは、横山典弘騎手が跨った1週前追い切りでした。

 ポイントは4コーナー。手応え良く、外から前へ並びかけていくのですが、4コーナーでひと呼吸置いているような気がしました。そこから最後の直線へ向いていったことにより、馬が自然と手前を替えることができているように見えます。右回りでは内にささるところが難点でしたが、それを感じさせないスムーズな動き。この時点でジョッキーとの相性の良さは感じますし、この馬も後方からの末脚よりは勝負どころでの機動力が武器。それを活かす競馬になるようなら、本当に楽しみです。

スワーヴリチャード

スワーヴリチャードはジョッキーとの相性の良さを感じる(10月22日撮影)


【天皇賞・秋/ユーキャンスマイル】

 前走新潟記念はさすがはサウスポーといった走りで重賞2勝目。距離が短いと思われましたが「やっぱり左回りは勝負どころでの反応がいい」(友道康夫調教師)ということで、この舞台への挑戦が決まっています。

 前走後は放牧を挟んだ後も順調に追い切りを消化。最終追い切りが初めて芝馬場になっただけに、この判断は難しいところですが、動き自体は決して悪くありません。むしろ、レース間隔があくと、すぐに動けなくなっていた昔に比べると、仕上げやすい状態になった印象。あとは能力的に上位とどのくらいの差があるのか、これによって着順が決まってくるかも知れません。

ユーキャンスマイル

ユーキャンスマイルの動きは決して悪くない(内)


◆次走要注意

・10/19 2歳新馬【ブロフェルド】(5人9着)

 追い切りでイメージしていた通りのレースはできましたが、最後は止まってしまいました。長い直線なのか、距離なのか。これは次、走ってみないと判断できませんが、ひとまずはコーナー4つの芝1800mあたりでどんなパフォーマンスを発揮できるか見てみたいところです。

[メモ登録用コメント]

[芝1800m]最終追い切りラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・アルテミスS【リアアメリア】

 川田将雅騎手が跨って、芝馬場で単走の最終追い切り。道中は頭を振るようなシーンもありますが、これは折り合いを欠いているわけではありません。ゴール前の伸びを見ているとそれを確信できます。まだ粗削りな部分はありますが、その分の伸びしろがあるということでもあります。

リアアメリア

まだまだ伸びしろがあるリアアメリア(写真中央)


【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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