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【京王杯2歳S・ファンタジーS・アルゼンチン共和国杯・みやこS追い切り】東西4重賞の有力馬の状態は!? 出走予定馬を徹底解説!

  • 2019年10月30日(水) 18時00分

すでに動ける状態は整っている


 先週の天皇賞・秋。レース当日は東京競馬場でビギナーズセミナーの講師を務めさせていただきました。好メンバーのG1ということで、たくさんのビギナーの方がいらっしゃいましたが、印象的だったのは20代から30代の年齢層のビギナーが多くいたこと。男女比はさほど変わらなかったと思います。

「HOT HOLIDAY 2019」が広告展開されていますが、場内の雰囲気もその効果を感じる盛り上がり。それが売り上げ、入場人員ともに前年大幅増に繋がっているのではないでしょうか。「競馬は面白い」と思っていただけるように、講師の仕事を務めているつもりですが、より一層、頑張らないといけませんね。もちろん、面白い=的中は不可欠要素ですから、今週も的中目指して、頑張ります。

【京王杯2歳S/マイネルグリット】

 デビューから3連勝中。3戦すべて最終追い切りはCWでしたが、今回は坂路での最終追い。これをどう判断するかという部分はありますが、29日にその動きを坂路小屋から見ることができて思ったのは、緩急をつけて走るのが上手だということ。坂路だからといって、ムキになることがありませんし、これまでのCWでも同じです。

 そういった意味で距離が延長しますが、そこには対応できると思います。まして、スローになりやすいレース。道中の我慢が必要で、最後の瞬発力が必要不可欠ですが、それが最終追いの1F11.8秒の切れ味があります。競馬が上手という意味では、今回もその能力を発揮することができそうです。

マイネルグリット

競馬が上手という意味では能力を発揮することができそうなマイネルグリット(10月29日撮影)


【ファンタジーS/シャレード】

 前走直後はプールを中心に調整し、時計を出し始めたのは10月下旬から。追い切り本数としては決して多くありませんが、1週前追い切りはCWで川田将雅騎手が跨って、併せ馬で大きく先着する動き。10月27日の坂路では、2F24.1秒、1F12.0秒と素晴らしい脚力を見せており、追い切り1本の中身は濃いと思います。

 最終追い切りは芝馬場で単走。ここまでの時計が速かったので、この最終追い切りは時計が遅くなりましたが、そこは問題なし。むしろ、デビュー戦の最終追いが芝馬場だったので、勝った時のパターンに戻ってきたという判断もできるでしょう。

シャレード

本数は少ないものの中身の濃い追い切りを消化できているシャレード


【アルゼンチン共和国杯/ルックトゥワイス】

 今春の目黒記念でレコード勝ち。ここで1番人気に支持されることは当然かも知れません。ただ、1週前追い切りの様子を見ていると、当時と同じだけのパフォーマンスを期待できるかどうかと悩んでしまいます。

 その内容がポリトラック馬場で追い切りを嫌がっていた点。半マイルからの内容でしたが、馬がなかなかキャンターに移らず、かなり手間取るシーンがありました。結局、3Fだけ時計になりましたが、この背景には京都大賞典回避という状態も関係しているような気がします。舞台適性が最上位なのは十分承知していますが、現状でどこまでといった気がします。

ルックトゥワイス

追い切りに向かう際に手間取るシーンを見せたルックトゥワイス(10月29日撮影)


【みやこS/インティ】

 1週前追い切りは川田将雅騎手が跨って、CWでの併せ馬。初めて実戦に跨るということもあってのコンタクトだったようですが、このあたりはいろんなことが確認できる内容になったようです。休み明けになりますが、全体的な追い切り本数も十分に足りており、すでに動ける状態は整っているという印象を持っています。

 個人的には2000mという距離が長く思える体型に変化しているだけに、現状はマイルかこの距離くらいだと思います。最終追い切りはさすがパワーがあるという感じで、4F目が最速になるラップを踏んでいます。あとは59キロという斤量の問題だけでしょう。

インティ

すでに動ける状態は整っているインティ(10月29日撮影)


【みやこS/スマハマ】

 3歳時にはCWでの追い切りが中心でしたが、骨折後の東海Sからは坂路での追い切りが中心。名鉄杯もそれで結果を出しており、ひとまず中京ダート1800mでの2戦はこれで結果が出ています。

 今回、気になっていたのは中間の併せ馬で先着していなかったこと。久しぶりということも考慮すれば、これが前向きさの足りないことを示しているような気がしましたが、最終追い切りではしっかり先着しました。4F時計は自己ベストを更新する51.6秒。4F目が13.1秒と大きく減速した点は気になりますが、スピードある追い切りだったことは間違いありません。

◆次走要注意

・10/26 2歳新馬【サトノレガリア】(2人5着)

 馬のシルエットとしては、すぐに勝ち上がるレベルの完成度。ただ、気性がとにかく怖がりで、パドックで周囲の馬が暴れると、それにつられてしまうところがあります。だからレースも後方からになってしまいましたが、さすがの脚を見せました。個人的にはバーディーイーグルのように芝でもやれるタイプだと思います。

[メモ登録用コメント]

[マイル以上]パドックで落ち着いて周回できれば勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・アルゼンチン共和国杯【ポポカテペトル】

 併せ馬では遅れることが代名詞のような馬ですが、1週前の芝で先着。そして、最終追い切りではDPでシュヴァルグランに先着と、実に軽快な動きを見せています。4走前のようなレースができれば、ここで通用しても不思議ありません。

ポポカテペトル

シュヴァルグランに先着する好内容の追い切りができているポポカテペトル(写真手前)



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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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