【京王杯2歳S】男馬が20連勝中で関西馬が主役の一戦
ファンタジーSでは巻き返しに燃える関東馬
かつて、1200m当時はもちろん、1400mになっても仕上がりの早い牝馬が大活躍した時期があったが、同じ1400mのファンタジーS(牝馬限定)が1996年に創設されると様相一変。目下、男馬の「20連勝」がつづいている。
もちろん、まだ遠征したくない馬もいるので、牝馬の出走もあるが、12年からファンタジーSと京王杯2歳Sが同じ週になった。最近7年の牝馬は【0-2-0-16】。
2着した牝馬は、ともに2戦2勝の1番人気の関西馬だった。今年の牝馬はみんな1勝の関東馬。主力になるのは断然、牡馬としていい。
最近10年の東西別成績は、(3着以内率)
関東馬【3-4-4-69】 (.138)
関西馬【7-6-6-38】 (.333)
この距離を狙って遠征してきた関西馬が圧倒している。
函館2歳Sでは今回も対戦するビアンフェに逃げ切られたが、上がりでは0秒9も上回っていたタイセイビジョンの逆転が望める。出負けして前半はもたついたが、直線の脚色は断然光った。それも、直線はすでに勝利は望めない差があったので、必死に追っての2着ではなかった印象がある。前回につづいて騎乗のC.ルメールは、先週終了時点で133勝、トップだった川田に並んで2着数の差でランキング1位となっている。今年はムリかと見えた時期もあったが、騎乗数で上回るので、今年もリーディングジョッキーのタイトルが見えてきた。貪欲に騎乗するだろう。
当然、函館2歳Sを完勝しているビアンフェ(父キズナは10月30日終了現在、2歳種牡馬ランキング2位)は強敵だが、中間の動きがもっとも目立ったのは、マイネルグリット。小倉2歳Sの勝ち馬だが、スピード能力で勝ったというより、強引にまくっての3連勝だった。新馬は中京の1600m快勝。前走の1200mより明らかに今回の1400mのほうが合う。
ファンタジーSは、ここまで23回、地元の関西馬22勝に対し、関東馬は【1-3-3-28】。ただし、巻き返しに燃える今年の関東馬は史上最多タイの4頭も挑戦する。
穴馬なら、伏兵ペコリーノロマーノ。新馬は時計は平凡でも、追ってのしぶとさ十分。2、3着馬は次走で快勝している。英オークス3着の祖母サミットヴィルは6カ国で走ったタフな馬だった。2戦目でガラリ一変がある。
アーモンドアイの天皇賞(秋)で勢いに乗る国枝厩舎のマジックキャッスルの母は、叩きつつ良化し、3戦目から3連勝して桜花賞を少差3着したソーマジック。この馬の上昇度にも注目。関東馬の快走がありそうに思える。