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【アルゼンチン共和国杯】前走GI組不在で混戦模様の一戦

  • 2019年11月01日(金) 18時00分

休み明けやハンデの増減に注目!


 週明けにはJBCがあるが、JRAとしてはGIが1週お休みとなる今週。ハンデGIIのアルゼンチン共和国杯が関東のメインとなる。

 今年は前走GI組がおらず、格で言うなら前走目黒記念勝ちのルックトゥワイスが最右翼。コース適性が証明済みなのは魅力だし、斤量増も過去の同タイプを見ると意外にリスクではない。ただ今回は休み明けで乗り替わり。よりリスキーなのは乗り替わりのほうで、GII好走→休み明けでGII出走は人気馬がけっこう取りこぼしている。

 こちらも中12週ではあるが、小倉記念を使っているぶんレース間隔が開いていないアイスバブルも今回期待できそう。小倉芝2000mと東京芝2500mならおそらく後者向きで、となると前走の0.4秒差負けは問題にならないというか、むしろ重賞レベルでも安定して走れることを示したものと言える。

 ノーブルマーズはGIでの好走歴もあるしこのコースでも好走している(2018年目黒記念2着)のだが、今年の成績は去年よりやや下がっている状況。ただ前走・前々走と持ち直している雰囲気はあるし、休み明けだった昨年に比べて今年は使われてからの競馬。馬券圏内は十分ありうる。

 逆にムイトオブリガードは昨年がこのレースで良いパターンの3勝クラス勝ちから中3週で、今年は目黒記念以来の休み明け。ハンデも56キロのままだし、3着に押さえるかどうかというところか。

 今年の前走3勝クラス勝ちは、やはり六社Sから来るアフリカンゴールド。ここ2走を見ると去勢効果もあったようだし、距離はやはりこのくらいあったほうがいい。

 同じレースの2着から来るトラストケンシンも忘れないようにしておきたい存在。1キロ差が2キロ差になっただけで逆転できるかどうかはともかく、オープン組の凡走が多かったときにこの馬まで馬券圏内ということはありうる。

 タイセイトレイルは成績が安定しているのだが、前走ローカル芝2600m組は過去10年[0-0-0-26]。単純に距離が近いから良いとは言えない面がある。ハッピーグリンは転入初戦。中央入りがプラスに働くのかどうかも見極めが難しく、個人的にはぎりぎりで無印としてしまった。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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