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祝・松永調教師 史上初の騎手・調教師制覇!エリ女へ出走の各陣営へインタビュー!

  • 2019年11月13日(水) 18時00分

女王復活!!今週も名馬と称されるような馬たちのそろったエリザベス女王杯


 ラッキーライラック見事でしたね。おめでとうございます!

 スミヨン・マジックが炸裂!! 手綱さばきは素晴らしかったですね。ヨーロッパの騎手は少しの隙間も見逃さず、内が空いた瞬間絶妙な手綱さばきで馬とともに突っ込んでくる。あの瞬間は、つばを飲みました。ラッキーライラックの末脚も“最強”でしたね。

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スミヨン・マジック炸裂で勝利したラッキーライラック(c)netkeiba.com


 そして松永幹夫調教師は、騎手時代にファレノプシス号でエリザベス女王杯を勝利し、調教師となりラッキーライラック号で勝利。エリザベス女王杯では史上初となる騎手・調教師両方での勝利となる偉業を達成されました。おめでとうございます!

 厩舎へ行き取材させて頂いたときに、騎手と調教師での同レース優勝の話をすると、「そう、うまくいくといいけどなー」なんて話されていたんですよ。

 松永幹夫先生のコメント
「いつも一生懸命走ってくれるので調教も考えながら工夫し、この距離でも大丈夫だと思っていました。(レース選択に)幅ができたので今後も楽しみです。オーナーと相談し今後のレースを決めていきたいと思います」

 スミヨン騎手のコメント
「自分自身の体調管理することで日本に来て騎乗できるようになり、うれしいです。2012、2013年の凱旋門賞でオルフェーヴル号に騎乗し優勝できなかったことが非常に残念でした。その仔で勝つことができうれしい。調教でこの馬の良さをつかむことができ、よかったです。素晴らしい脚をもっている馬ですね」

 今後も楽しみです。

***

 今週も名馬と称されるような馬が揃ったエリザベス女王杯(京都、GI、芝2200m)毎度のことながら…このコラムが出る頃には勝者も決まり、後追いの形になり残念ですが…。競馬学校同期の高橋亮厩舎に所属しているスカーレットカラー号についてじっくりお聞きしてきました。

 まずは同期の高橋亮厩舎所属のスカーレットカラー号について高橋亮調教師から

常石 府中牝馬S(東京、GII、芝1800m)優勝おめでとうございます!上がり最速でしたね。強い!と感じました。

高橋亮 順調に来ているし、瞬発力は半端じゃない。いい脚を使ってくれます。

常石 府中牝馬Sの時は、直線もしばらく馬群の後ろの方で待機…脚をじっくり溜めていましたね。直線は果たして間に合うのか?と、どきどきしていました。

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直線鋭く伸びて府中牝馬Sを勝利したスカーレットカラー(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規


高橋亮 岩田騎手がゴーサインを出したときは、残り400mだったからな。ジョッキーが上手く折り合いをつけて、終いを生かす競馬を教えてくれたから、スカーレットもそれによく答えてくれている。賢い馬ですね。よく走ってくれる馬だから、今回も楽しみにしています。

常石 メキメキと力をつけているスカーレットカラーと亮調教師の手腕を僕も楽しみにしています。この馬の一番のアピールポイントはどんなところですか?

高橋亮 少し気の強いところがありますが、厩舎にいるときは、やりやすい馬です。飼い葉食いは、ゆっくりだけど、自分の分はきっちり食べ、少しずつ成長しています。ありがたいことです。

 今日の追い切りでしっかり仕上がっています。ばねの強いフォームで、しっかり溜めて走ります。今回も直線での追い込みに期待したいと思います。みなさんも応援してください。よろしくお願いします。

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スカーレットカラー号はしっかり飼い葉を食べていました


 競馬学校時代から頭もよく、ずっと調教師になるといっていた亮がGI制覇を目前にして意気込みを話してくれました。いつも冷静な亮調教師の采配が楽しみです。(結果は好位から運ぶも7着。残念!)

 続いてラッキーライラック号に注目し、松永幹夫厩舎へ行きました。

常石 2歳女王は健在ですね。今日の追い切りは、ビシッと追われて自己ベストをマーク(10月30日 CW 6F 78.2)しましたよね。

松永幹 いい走りをしていたね。前走は負けてしまいましたが、積極的なレース運びで、いい時計を出していたし、着差も僅かだった。見せ場を作ってくれているから、結果を出せなかったのがとっても残念です。

常石 マイル戦は4勝と強い印象です。距離延長はどうですか?

松永幹 体形からも長い距離を使えると思っています。レース運びも上手いしムキになるところもないので不安はないですね。

常石 調教のパターンが変わりましたね。

松永幹 最終追い切りはCWコースで調整。長い距離でしっかりと負荷をかけましたが、動いているのでいい感じです。スミヨン騎手自身も調子がいいからこの馬の良さを引き出してくれると思います。楽しみにしています。

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ラッキーライラックの調教を終えて上がってきたスミヨン騎手と幹夫調教師


常石 斉藤崇史厩舎のクロノジェネシス号はライバルになりますね。斉藤先生は、幹夫先生のところで助手されていたそうで、色々なエピソードがありそうです。この世界はどこかで繋がりがあるので面白いです。

松永幹 ライバルだけど楽しみもあるよ。うちの厩舎から立派に育ってくれたからうれしいです。負けてられないね(笑)

常石 幹夫先生はファレノプシス号でエリザベス女王杯を騎手時代に制覇されているので、騎手・調教師両制覇がかかるここは負けられない一戦ですね(笑)

松永幹 (笑)…そんなこともあったね。勝つことができたらいいね。

常石 僕もまだ現役だったから優勝した時のことは忘れられないですよ。カッコよかったです。楽しみにしています。ありがとうございます。ミッキー(幹夫調教師)スマイルが見られるのを楽しみにしています!

 最後にアルメリアブルームを取材する為に高橋康之調教師のもとを訪れました。

常石 前走の大原Sは、前残りの展開で差し切り勝利。強い競馬でしたね。

高橋康 おとなしいし、扱いやすい馬です。順調に成長して仕上がっています。追い切りで武豊騎手に感触を確かめてもらいました。

常石 調教後の様子はどうでしたか?

高橋康 軽いフットワークで上がってきました。豊騎手もいい動きだったからレースが楽しみだといってくれました。ちょっと渋った馬場だといいんですがね。

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調教へ向かうアルメリアブルーム


常石 それは楽しみですね。豊騎手も「初めて乗ったけど動きはいい感じです。相手は強いと思うけど思い切って乗りたい」と言っていました。ウイナーズサークルで待っていますよ。

高橋康 スルーしないでまっててよ?(笑)

常石 レースに出走するというのはチャンスがあるということなのでずっと待ってます(笑)

 話は変わりますが、いい木馬を購入されたとお聞きしました!

高橋康 ありますよ。2階にあるから乗ってもいいで。

常石 いいですか?ありがとうございます!

高橋康 今から調教行ってくるけど落ちんといてや?(笑)

常石 はーい大丈夫です(笑)

 早速乗せて頂きました。やはりドイツ製は凄い!バネが違うし弾み方もグイグイ…!って感じでいい感触でした(伝わるかな?)
いい経験になりました。先生がお留守でお礼は言えませんでしたが、この場を借りて…ありがとうございました。

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木馬に早速乗せて頂きました


 また乗せてください!よろしくお願いします。

 他にもオークス馬ラヴズオンリーユー、秋華賞馬クロノジェネシス、クロコスミア、サラキアなど有力馬ぞろいのエリザベス女王杯。女王に輝くのはどの馬か!京都競馬場へ…ぜひ生観戦を楽しみましょう。

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クロノジェネシス号と北村騎手の笑顔から好感触を感じる


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調教時のラヴズオンリーユー


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調教に向かうクロコスミア


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調教を終えて毛艶ギラギラのサラキア


 そして11月10日は、天皇陛下の祝賀御列の儀があり歴史を刻む時と重なり貴重な日となりました。天皇陛下のパレードもあり、話題満載の日になりましたね。

 先週末の競馬はお祝いにふさわしい馬名の馬も勝利していました。

 土曜日に行われたデイリー杯2歳S(京都、GII、芝1600m)では、フランス語で美しい日の意味を持つ藤原厩舎のレッドベルジュール号が力強く伸び重賞制覇。日曜日に行われた京都4Rの新馬戦で大久保龍志厩舎のメデタシメデタシ号が差し切り勝ち。

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京都4R新馬戦で勝利したメデタシメデタシ号


 まさに美しい日、記念すべき素晴らしい日でしたよね。

 僕もラッキーな週末でした。京都ジャンプS、エリザベス女王杯ともに馬券的中! 京都ジャンプSを白浜雄造騎手鞍上で勝利したディライトフル号、馬名の意味が「満足のいく喜び」だそうですよ。

 年末の中山大障害を見据えたレースになると思い、京都ジャンプS(京都、J・GIII、障害芝3170m)の取材もしたのですが、コラムが長くなってしまうのでまた次回にしたいと思います。

 最後に先々週、幸騎手が、みやこSを制覇! おめでとうございます。大けがした後の復活勝利だったのでうれしかったです。これからもドンドン活躍してくださいね。幸スマイル楽しみにしています。

 日本中が喜びに包まれた!?週末でした。

***

 しかし、その一方で寂しい話も…。

 またまた名馬、マヤノトップガン号…GI4勝の名馬が、天国へ旅立ってしまいました。

 管理していた坂口正大元調教師が「この馬が生まれたときからずっと見ていた思い入れの深い馬だ」と話されていたのが、心に響きました。

 実は、僕にとっても忘れられない馬なのです。1997年3月16日、阪神での騎乗時に阪神大賞典(阪神、GII、芝3000m)でマヤノトップガン号・田原成貴騎手とビッグシンボル号・南井克己騎手の壮絶な戦いを目の当たりにしました。阪神大賞典には騎乗していなかった僕の方が緊張と、二頭二名の気迫に吸い込まれていきました。

 ビッグシンボルは中尾正厩舎の馬で、僕が一番乗せて頂いていたビッグオーナーの馬だったからです。故に、負けて残念でしたが、同業ながら思わずマヤノトップガンと田原成貴騎手のファンになったことを思いだします。ファンの多い馬でしたね。お疲れ様。天国でも名馬たちとレースを楽しんでいるかも?ですね。

つねかつこと常石勝義でした。

常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。

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