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メルボルンカップ・カーニヴァルが大盛況のうちに終了

  • 2019年11月14日(木) 18時00分
(11月14日号 文=ポール・シムズ)

さまざまな大記録が生まれた4日間


 フレミントン競馬場で4日間にわたり開催されたメルボルンカップ・カーニヴァルは、9日(土)のセッペルト・ワインズ・ステークス・デイで最終日を迎え、4日間でおよそ27万5千人を超える人々が競馬場を訪れて大変な盛り上がりを見せました。

ビクトリア競馬便り

▲G1初制覇を果たしたマジックワンド(提供:Racing Photos)


 その最終日に行われた芝2000mを舞台としたG1マッキノンSは、わずか4日前のG1メルボルンCに出走し、3200mの長距離を走り抜いたライアン・ムーア騎乗のマジックワンドがG1初制覇を果たしました。

 このレースには、日本のスズカデヴィアス(鞍上は地元騎手のミック・ディー騎手)とクルーガー(ケリン・マカヴォイ騎乗)も出走しましたが、それぞれ7着、8着となり残念ながら見せ場を作ることはできませんでした。

 また、このレースで引退となったのがゴドルフィンのハートネルです。オーストラリアのヒュー・ボウマン騎手が手綱をとったハートネルは2番手追走から粘り込みマジックワンドの3着になりました。引退後はショー・ホースとしてのセカンドキャリアを迎えることになっています。G1・5勝目をあげることはできませんでしたが、ハートネルの総獲得賞金は746万9,499豪ドルに及びます。今後は、ゴドルフィンの厩舎長であるレグ・フレミング氏が、ハートネルの管理責任者として面倒をみることになっています。

 メルボルンカップ・カーニヴァル期間中は様々な記録が生まれました。ダミアン・オリヴァー騎手がカーニヴァル期間中にあげた勝利数が、ボビー・ルイス元騎手の72勝を抜いて歴代1位になったのです。また、ヴァウアンドディクレアとのコンビで、初のG1メルボルンC制覇を果たしたクレイグ・ウィリアムズ騎手は、4日間のカーニヴァルで5勝を挙げて賞金獲得総額の騎手部門でトップに躍り出ました。

 また、クリス・ウォーラー調教師は、管理馬ネイチャーストリップが、9日(土)に行われたG1スプリントクラシック(芝1200m)で後続を寄せつけず圧勝し、これによりカーニヴァル期間中だけで6勝の快挙となりました。

 統計を見ると、4日間のカーニヴァルでは37のレースが行われ、出走した頭数は全部で487頭、1レースの平均出走頭数は13.2頭となりました。賞金総額が2700万豪ドルのメルボルンカップ・カーニヴァルでは、26人の調教師と、19人の騎手が勝ち星を挙げることができました。

 さらに、メルボルンカップに関するツイート数は4年連続で増加し、約60%のツイートが、日本人によるものだったことも判明し、カーニヴァルへの関心度の高さが数字に表れる結果となりました。

1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。

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