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【マイルCS】強力なダノン2頭の好材料と不安材料

  • 2019年11月15日(金) 18時00分

京都は未知数だが良血に期待


 ハイレベルな天皇賞・秋で2着に入ったダノンプレミアムが今年のマイルCSでは人気の中心に。馬の能力自体も疑う余地はないし、真っ向から逆らえる存在ではない。

 不安材料があるとしたら、はじめての中2週。なにかと注文がついてきた馬だけに、ちょっと気になるところではある。一方で外枠については京都芝1600m外回りではそれほど外枠の不利がないし、内枠でスタート少し遅れるような形よりは良い面もあると考える。

 同馬主のダノンキングリーもかなりやれそう。前走の毎日王冠はそれまでの重賞とはうってかわって脚を溜める競馬だったが、差し脚を爆発させた。3歳での勝ち負けは簡単なものではないが、クラシック好走歴がある馬は純粋にレベルとしてなら確実に足りる。ダービーからいきなりのマイルだとさすがに不安だが、1800mをはさんだことがプラスだ。

 インディチャンプは急遽の乗り替わりとなってしまったが、位置を取ることも速い上がりを使うこともできる万能タイプで、展開に応じた競馬ができる。京都はマイラーズCで負けているが、当時は上がり偏重になりすぎて全く前が交わせない特殊な展開。残り600mから10.9-10.3という、マイルCSではありえない競馬だったので気にしなくていいだろう。

 アルアインは天皇賞・秋で良いところがなかったのは気になるところ。馬場や展開、休み明けに敗因を求めることはできるがそれにしても大敗だった。今回はムーア騎手に乗り替わりとなるが、それだけで一変があるのかどうか。

 ダイアトニックは前走スミヨンへの乗り替わりでスワンSを制覇。1400mが得意すぎて一線級の1600mがどうかがちょっと心配。ただ京都との相性は抜群に良いので、そこを生かしてなんとかしたいところだ。

 ペルシアンナイトは不完全燃焼の競馬が続いているが、マイルCSはとにかく相性の良いレース。1着→2着と来ているのだから今年も3着くらいは……という単純計算が成り立ってしまう可能性もある。

 レイエンダは富士S2着からの参戦。富士SはGIIIだが、この組は以前よりも走るようになっている。京都でどうかは未知数だが、良血馬でもあり期待したくなる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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