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【チャンピオンズC】レースもコースも波乱含み!

  • 2019年11月24日(日) 18時00分

■チャンピオンズC(G1・中京ダ1800m)フルゲート16頭/登録20頭


★3行でわかる!チャンピオンズC 攻略の糸口

1.コースもレースも波乱傾向。大穴を積極的に狙うべき。
2.内枠有利の傾向が強い。決め脚のある馬は要チェック。
3.前走マイナス体重だった馬に注目。爆発力も十分ある!

データ特注推奨馬
★ロンドンタウン

 現在の条件で施行されるようになってから今年で6年目となる、チャンピオンズC。ダートの中距離重賞はけっこう堅く決まりがちなものだが、このレースは意外なほどに波乱傾向が強い。コースデータでも同様の傾向が見られることから、イメージよりも波乱含みであることが多いレース条件といえるだろう。

 あとは、レースデータが極端なまでに内枠有利な結果となっているのも、絶対に意識しておきたいポイント。ただし、最後の直線が長く急坂もあり、さらに道中で厳しいラップが刻まれるケースが多いため、差し・追い込み勢の強さもかなり目立っている。瞬発力があり、最後は必ずいい脚で伸びてくるようなタイプは、人気薄でも侮れない。

 このレースで好走する上での必要条件といえるのが、前走での人気が「5番人気以内」であること。ここで上位人気に推されるような馬は楽々とクリアできるハードルの低い条件だが、じつは人気薄で上位に食い込んだ伏兵も、すべてこの条件を満たしていた。これを満たせないような馬は、サクッと「消し」で勝負したい。

 あとは、オカルト系のデータになるが「前走がマイナス体重だった馬」も、やたらと強い。連対率が30.0%と非常に高いうえに、単勝適正回収値132.8、複勝回収値145と、爆発力も十二分に備えている。ちなみに、今年の登録馬でこの条件を満たすのは、サトノティターン、ミツバ、ロンドンタウン、ワンダーリーデルの4頭だけ。その他のファクターでもプラス評価を多く集めたロンドンタウンを、特注推奨馬としたい。



【コース総論】中京ダ1800m

・コースの要所!

★波乱傾向が強いコース。中穴の4〜6番人気や大穴の10〜12番人気が狙い目。
★クセのない公平なコースだが、内枠有利の傾向。馬番1〜4番はプラス評価。
★先行力と決め脚の両方が要求されるコース。速い上がりが使える馬は要注。





 ホームストレッチの中央付近、直線の坂を上りきる手前あたりがスタート地点。当然ながら、芝スタートではなくオールダートである。大きな高低差がある以外は、かなりクセのないオーソドックスなコース形態。こういったコースこそ、頂上決戦を行うにふさわしいと個人的には思っている。

 まずは人気別だが、目立っているのが人気薄の強さだ。上位人気の信頼度は「並」かそれ以下であり、1〜3番人気よりも4〜6番人気のほうが、狙ってオイシイのは間違いなし。また、大穴である10〜12番人気が、連対率6.0%、複勝率9.2%と非常に高い信頼度を誇っており、回収値の高さもバツグン。さすがに13番人気以下になるとガクンと成績が落ちるが、積極的に穴を狙っていくべきコースといえるだろう。

 次に枠番データだが、ギャップ値にほとんど差が出ていないように、どんな枠に入った馬も、おおむね人気通りの結果を残しているのがわかる。ここまで横並びになるのは非常に珍しく、枠番の内外による影響が非常に小さい、かなり公平なコースと結論づけられる。ただし、クセのないコースだからこそ競馬の基本に忠実であり、やや内枠有利。馬番1〜4番に入った馬は、少し評価をプラスすべきだ。

 最後に脚質面だが、こちらもダート中距離戦の基本に忠実。4コーナーを5番手以内で回った先行勢が、圧倒的に好成績である。ただし、注意したいのが「決め脚の重要性」で、上がり上位馬は素晴らしい結果を残している。最後の直線が長く、さらに急坂もあるため、中団からの差しも相応に決まるのである。ダートコースとしては、かなり瞬発力の要求度が高い部類。決め脚の有無は、予想する上でも超重要なファクターとなる。

【レース総論】チャンピオンズC(G1) 過去5年

・レースの要所!

★コースデータと同様に波乱傾向が強い。人気薄を積極的に買うべきレース。
★内枠の強さはコースデータ以上。G値の高さも抜群で人気薄でも軽視禁物。
★後方からの追い込みが炸裂。前も相応に残るが、マークすべきはこちらか。
★地方交流からのローテが好成績。年齢別では5〜6歳の強さが目立っている。








 舞台が中京ダ1800mに替わり、レース名が「チャンピオンズC」と改められてから5年が経過。正直なところデータ母数の不足は否めないのだが、他のレースを混ぜて分析の精度を下げるようなこともしたくない。というわけで開き直って、あまりアテにはならない過去5年のレースデータを元に、今回は分析を行っている。

 レースの平均配当は、単勝2062円、馬連5008円、3連複1万6734円と、高くも低くもないといったイメージ。しかし、人気別成績を確認してみると、意外なほどに波乱傾向が強いことに気付くはずだ。人気サイドもそれなりに結果を残してはいるのだが、目立っているのは7〜9番人気や10〜12番人気など、人気薄の活躍。コースデータもそうだったが、人気薄を積極的に狙っていきたいレースである。

 次に枠番データだが、コースデータでも見られた内枠有利の傾向が加速している。内枠である馬番1〜4番は、トータル[2-3-3-12]で複勝率40.0%、単勝適正回収値341、複勝回収値182という素晴らしい成績をマーク。昨年の勝ち馬であるルヴァンスレーヴも、内枠から先行しての押し切りだった。人気薄の激走例も多く、伏兵であってもしっかりマークしておくべきだろう。

 脚質データでは、4コーナーを11番手以下で回った後方待機組による2勝4連対が、最大のチェックポイント。ダートの中距離戦とは思えない結果で、道中のラップが厳しくなるのも、大きく影響していると思われる。このあたりは組み合わせ次第でもあるが、差しや追い込みがイメージ以上に届くレースであるのは、しっかり押さえておきたいところ。速い上がりを繰り出せることが、大きな強みとなる一戦といえる。

 年齢別では、5〜6歳の強さが目立つ。昨年に続いて今年も3歳馬が人気の中心となりそうだが、2016年のゴールドドリーム(2番人気12着)のように、コロッと負けているケースもある。波乱傾向が強いコース&レースでもあり、人気の3歳馬を盲信するのはけっこう危なっかしい。そして前走レース別では、前走が地方交流だった組が好成績。過去5年の勝ち馬は、すべてここから出ている。

 最後に騎手関連だが、鞍上が乗り替わる場合でも評価を割り引く必要なし。それどころか、外国人騎手へのスイッチであればプラスに捉えたほうがよさそうだ。日本人ジョッキーについては、信頼度で勝る関西所属騎手を上に取るべき。騎手については「外国人>関西>関東」という評価順で問題ないはずだ。

【血統総論】


 血統面は、カジノドライヴ産駒、シニスターミニスター産駒、ゴールドアリュール産駒、ネオユニヴァース産駒をプラス評価の対象とした。とくに高いコース適性を見せているのが、カジノドライヴ産駒とシニスターミニスター産駒である。この両者はいずれもシアトルスルー〜エーピーインディの系統で、この血統が強いと言い換えてもいいかも。ヴェンジェンスとキングズガードに、大舞台での「一発」を期待するのも面白そうだ。

★特別登録馬 総論×各論

 無敗の3歳馬クリソベリルが、古馬のトップクラスとここで激突。古馬とは前走の日本テレビ盃でも対戦しているが、今回は「層の厚さ」が違う。もしこの相手関係でも楽勝するようであれば、その能力は昨年の覇者ルヴァンスレーヴ級といえるものに。ゴールドドリーム、チュウワウィザード、オメガパフュームといった一線級を相手に、今度はどんなレースを見せるのか、じつに楽しみである。

 しかし、クリソベリルの当データ分析による評価順は「三番手」だ。常に楽勝で、いまだに底を見せていないバケモノだが、本当に強い相手と戦うのは今回が初。おそらく圧倒的な人気を集めるだろうが、そうそう楽に勝たせてもらえるようなメンバー構成ではないはず。さすがに「消し」は無理だが、本命では買いたくないパターンといえる。実際、データ分析でプラス評価となった項目数も、それほど多くはない。

 逆に、プラス評価を集めまくったのが、かなり人気薄となりそうなロンドンタウンである。中京ダートでの好走実績がないなどツッコミどころも多いのだが、メチャクチャ人気薄になるのは確実なので、リスクを承知でかなり買いやすい。逃げた馬が刻むラップ次第では、好位勢に展開が向くケースも十分に考えられる。この馬にはぜひ、内枠を引き当ててもらいたいところだ。無理を承知で、トップ評価とする。

 二番手評価にオメガパフューム、四番手評価にチュウワウィザード。ここまでが上位評価組で、以下はゴールドドリーム、サトノティターン、ミツバというのが、現段階での評価順だ。上位人気でキッチリ決まるような結果にはならないと決め打って、ここはブンブン振り回していく所存である。


■総論×各論・先々週の馬券回顧



増えてないけど当たったからヨシ(*^ω^)ホクホク♪

 2〜5番人気が強いというデータや枠番も加味して、01ダノンキングリー、05インディチャンプ、15ダイアトニックの3頭から流す3連単フォーメーションで勝負。3着が03マイスタイルだったら配当も多少はハネたのになあ……と思ってしまうのは贅沢というものデスヨ。年末になってようやく当たり始めたが、時すでにお寿司な気がしてならない。

※コース&血統データは2015年以降、レースデータは2014年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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