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【チャンピオンズC追い切り】ポイントは地方出走時と中央出走時の追い切りパターンの違い、追い切りを徹底解説!

  • 2019年11月27日(水) 18時00分

馬券的にも本当に面白そうな一戦


 ここではいつも先週のG1を回顧していますが、全くいい思い出を記すことができていないような気がします。ということは多数のユーザーにご迷惑をおかけしていることになると思いますが、さすがに先週のスワーヴリチャードは判断に迷いました。最終追い切りで栗東坂路を評価するということは間違っていませんでしたが、これが予想を的中させることの難しさですよね。

 今週のチャンピオンズCも馬券的には本当に面白そうなメンバー構成。この文章を書いているのが、水曜日の追い切り前なので、どの馬が評価の高い最終追いを行うのかは分かりませんが、今回のポイントはJRA出走時と交流重賞出走時の追い切りパターンの違い。特に水曜日や木曜日にレースが行われる交流重賞だと、追い切りの曜日がJRA時とは違います。このあたりはウマい馬券にもしっかり反映させるつもりですし、その上でそろそろ結果が欲しいところです。

【チャンピオンズC/クリソベリル】

「馬体は増えていると思う。550キロは超えるかな」。これは26日に音無秀孝調教師と坂路小屋で会話している時の内容です。馬体を目の前にして「どう見える?太いか」と聞かれましたが、個人的には太さよりも迫力を感じる馬体でした。

 だからこそできる追い切り。1週前追い切りも最終追い切りも坂路で1F目から14秒を切るラップで飛ばしていき、後半2Fは12秒台でまとめるという内容。最終追いの方が3F目から4F目にかけての減速が大きくなっていますが、これは馬場の影響もあるでしょう。3歳馬が2週前以降に毎週坂路でこれだけしっかり追われたら強くなる、馬体が増えている現状も合わせると、そう考えたくなります。

クリソベリル

しっかり追われ強化が見込めるクリソベリル(11月26日撮影)


【チャンピオンズC/インティ】

 前走についてはオーバーペースだったことや斤量など敗因として挙げることができるものはたくさんあります。ただ「終わってみれば」を前提に調教内容を振り返ると、1週前追い切りと最終追い切りで併せ馬を行うことが珍しかったと思います。フェブラリーSでは併せ馬は皆無でしたし、東海Sでも2週前に併せ馬を行っただけでした。

 そういった意味で、今回の調教は追い切りすべてが単走。1週前のCWも最終追いの坂路もそう。意識して併せ馬をすることはレースに向けて、マイナスになる可能性があると思えば、今回の単走への変化は大きな意味を持ちそうです。最終追いも気分よく走って、4F54.1秒は気持ち遅めの時計になりましたが、全体的に時計を要する馬場状態だったことを思えば、フェブラリーSの最終追いと大差ない数字です。4F目最速ラップが踏めていますし、あとはこの馬本来の形でレースを進めるだけ。

インティ

フェブラリーSの最終追い切りと大差ない時計で追い切ったインティ


【チャンピオンズC/ゴールドドリーム】

 チャンピオンズCは12着と1着という過去実績ですが、今回は1着時と同じローテーション。12着に惨敗した時が中2週というローテーションだったので、少しゆったりと間隔をあける方がいい結果が出るのかも知れません。

 前走時は2週前追い切りの時点でCWの動きがひと息。併せ馬に遅れるという、この馬にしては珍しい動きだったことが3着という結果だったような気がします。それを思えば、今回は1週前追い切りのCWで当時と同じ相手ケイアイノーテックにしっかり先着。動きとしてはほぼ万全といったところ。年齢的な衰えを考えたりする必要もないのかなと思います。

ゴールドドリーム

動きはほぼ万全のゴールドドリーム(11月26日撮影)


【チャンピオンズC/チュウワウィザード】

 デビューからダートを使い続けて4着以下はなし。素晴らしい成績だと思いますし、JRAでも交流でも重賞で結果を出し続けている安定感はこのメンバーの中でも最上位でしょう。また今年に入ってからの充実ぶりは文句のつけようがないところだと思います。

 この馬の場合はJRA時が最終追い併せ先着、交流時が最終追い単走というのがひとつのパターンになっています。今回は併せ馬でしたが、同入という内容。4F時計が遅いのは馬場の影響もあったと思いますが、4F目12.6秒で終い伸び切れなかったという印象もあります。前走は小回りということもあって、途中から捲っていってハナに立つレース。それで押し切った価値は高いのかも知れませんが、そのレースぶりがこの追い切りに現れたような気がしなくもありません。

【チャンピオンズC/オメガパフューム】

 昨年は5着に終わりましたが、当時は右手前の出し方に課題が残る走り方。あえてそこを矯正せずに、成長を待ちながら調教していくという段階でしたから、それでいて掲示板に載ったという点を評価すべきなのでしょう。

 それは東京大賞典以降の充実した成績で一目瞭然。フェブラリーSこそ惨敗でしたが、長距離戦における安定感は抜群。そして、前走で機動力のあるところを見せ、左回りでもきっちり連対したという実績をつくりました。それだけに昨年のリベンジ的な走りを期待したいところ。追い切りでの動きにも安定感が出てきましたし、あとはどんなレースをしてくれるか、でしょう。

◆次走要注意

・11/23 京都2歳S【マイラプソディ】(1人1着)

 一戦ごとに強くなっている印象ですが、今回は少頭数というレースにも助けられた感はあります。ただ、直線の伸びは他とは桁違いといった感じがしましたし、来年以降の走りに期待したいところです。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りでラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・チャンピオンズC【ワンダーリーデル】

 オメガパフュームを管理する安田翔伍調教師も「1週前追い切りの動きが素晴らしい」と評価していましたが、最終追い切りも素晴らしい動き。距離経験はありませんが、前走のようにインをうまく立ち回ることができるタイプですし、条件次第では十分に上位争いできると思います。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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