スマートフォン版へ

【阪神JF】3強対決に待ったをかけるカワキタアジンが2歳GIで波乱を起こす/倉本匠馬

  • 2019年12月06日(金) 18時00分

カワキタアジンに注目(c)netkeiba.com、撮影:高橋正和


■阪神JF(GI・阪神芝1600m)

逃げ候補
エレナアヴァンティ
ヒメサマ

展開
 2歳戦にしては逃げ馬が少ないメンバー構成で、逃げる可能性があるのはエレナアヴァンティとヒメサマのみ。後者は無理に先手を取るタイプではないので、前者がスッとハナを切る形となりそう。例年は距離延長組が揃ってペースも流れやすい一戦であるが、今年はスローペース濃厚と言えるだろう。ただし、高速馬場の影響もあって800mは48秒を切ってくる可能性は高そう。3〜4コーナーから直線に向けて徐々にペースが上がって、直線の上がり勝負に。狙いは前目で運ぶ先行馬と瞬発力勝負が得意な差し馬である。

1.リアアメリア
展開◎ 馬場◯ コース◎

 前走のアルテミスステークスは休み明けと仕掛けを待つ競馬ながら大外一気が決まる見事なレースであった。ただ、今回は初の多頭数に加えてスタートに不安のある馬で、力自体は上位も自分との戦いとなりそうである。もちろん上位評価候補の1頭であるが、過剰人気するようであれば相手に回したいところである。

総合評価
B

2.ウーマンズハート
展開◎ 馬場◯ コース◎

 前走の新潟2歳ステークスは他馬を圧倒する差し切りで、切れ味の鋭さはかなり見所のある競馬であった。また、自在性のある競馬かつ多頭数を前走で経験した点においてもプラスに働きそうで、2着馬との実力比較を考えてもGIでも通用可能の逸材である。ただ、休み明けという点においては気になるので、最終追い切り含めた体調面と初の右回りには注視したいところである。

総合評価
B

3.クラヴァシュドール
展開◯ 馬場◯ コース◎

 前走のサウジアラビアRCはあのサリオスを最後まで追い詰める競馬での2着で、3着以降を突き放してる点から見ても価値のある走りであった。しかし、初戦が思った以上に苦労しており、揉まれる多頭数と阪神に戻るここは半信半疑とも言える。もちろん上位評価候補の1頭なので、上記の要素や枠などを考慮した上で最終的な印を決めたい。

総合評価
B

4.レシステンシア
展開△ 馬場◯ コース△

 前走のファンタジーステークスは早い流れを先行策から押し切る競馬で、この馬の良さが最大限に発揮されるレースであった。ただ、今回は距離延長に加えて真逆の一戦となりそうで、瞬発力勝負となった場合の対応力がカギとなりそうである。先行力と他馬との力関係次第で、枠や当日の馬場を踏まえた上で最終的な評価を決めたい。

総合評価
C

5.ヤマカツマーメイド
展開△ 馬場◯ コース△

 前走のファンタジーステークスは4角で良い形を迎える競馬も直線で伸び切れない中での4着であった。また、距離延長と瞬発力勝負はマイナスに働きそうで、年内で6戦目も気になるところである。ここはやや厳しめのレースとなりそうで、武豊騎手の手綱捌きに注目したい。

総合評価
C

【狙える穴馬】
6.カワキタアジン
展開◎ 馬場◯ コース◯

 前走は完全にゲートが影響する敗戦で、内を突く厳しいレースの中で健闘したことを考えると評価できる内容であった。また、スタートさえ決まれば先行も可能で、積極策を取れればGI路線でも十分に通用する逸材である。理想は外枠からのレースで、人気薄のここは積極的に買いたい1頭である。

総合評価
B

 やはり3強のリアアメリアとウーマンズハート、クラヴァシュドールについてはそれぞれ直線の長い重賞路線で活躍してきている分力がありそうで、評価を落とすことは非常に難しい。ただ、休み明けや多頭数、右回りなど初めて経験することがある以上は慎重な判断を下したいと考えている。一方で、穴として期待しているカワキタアジンについては特に外枠を引いた場合には積極的に買って欲しいところで、2歳戦で有力馬が揃っている以上は鮫島騎手の強気のレースに期待したいところである。木曜日時点では3強の中から1頭の評価を落として、穴狙いの三連単で美味しい馬券をゲットしたいと考えている。また、ここに取り上げなかった馬にも2、3着で狙える馬がいる。ぜひ、阪神JFの◎や穴馬の最終的なジャッジを当日の最終決断で楽しみにして頂きたい。



■プロフィール
倉本匠馬(くらもとたくま)
 インターネットメディア(ブログ・Twitter)などで競馬予想家アドマイヤ君として自らの予想術を駆使して、多数の読者・フォロワーを集める。無料・有料メールマガジンでの予想配信も行う。

【経歴】
2013年 マイナビ主催の競馬予想登竜門で優勝し、競馬予想GP公認プロとしてデビュー
2014年 倉本匠馬に改名。重賞レースで年間約140%の回収率をたたき出す
2015年 ほぼ4年に渡り競馬予想GPにて中央競馬予想家2位を継続。(2017年現在も)また、重賞レースで年間116.6%、GIレースでは232%の回収率を計上。
2016年 e-SHINBUNにおいて『fourmarks~新星競馬予想家の多角分析~倉本匠馬produce』の新聞販売開始。

【予想を主としてるファクター】
展開予想
→Vポジションという理論を使い、そのレースの中で最も恵まれるポジションを割り出し、勝ち馬を見つけ出す。

Vポジションとは
『その競馬場のコース形態や距離、当日の馬場状態、メンバーなどを考慮した上で、勝つ可能性が高い位置取りのこと』です。各レースの逃げ馬から最後方までの馬の並びやペースなどを予測し、そこから一番有利に働く馬のポジションを導き出し、勝ち馬を見つけ出す理論。

高回収率をたたき出す馬券のプロたちは、どのような視点で重賞レースにアプローチをしているのか。ときに冷静に、ときに大胆に直球勝負で攻める予想家たちの熱き見解は必見。 関連サイト:ウマい馬券

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング