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【阪神JF】このコースで強みを発揮するディープインパクト産駒

  • 2019年12月06日(金) 18時00分

芝1600mの1勝クラス特別戦を勝っての参戦も好走パターンの一つ


 阪神JFはリアアメリアがかなり人気を背負いそうだ。デビュー前から評判の高かった馬だが、新馬戦もインパクトがあったし前走も直線だけであの競馬。かなりの素質を持っていることは間違いない。このコースで強みを発揮するディープインパクト産駒が今回1頭だけというのも強みになる。枠はかなり外を引いたが、外枠そのものは改修後の阪神ではマイナスにならない。壁の無い形で追走して折り合いがどうかだが、これまでも乗ってきている川田騎手なら問題はないだろう。

 ウーマンズハートも2戦2勝かつ前走重賞勝ち。新潟2歳Sの勝ち馬というのは評価が難しく、後々活躍する馬もいればその後さっぱりの馬もいる。負けていないのだからケチはつけられないが、はじめての右回り・坂コースということを考えると、良さを認めたうえで馬券上の扱いはリアアメリアより下といったところだろうか。

 さらにレシステンシアも2戦2勝で前走重賞勝ち。ファンタジーSからで初距離なのが嫌われそうだが、ファンタジーS組は1〜3着してきた馬に限定すれば阪神JFでもよく走っている。大敗組も出てきてしまうのでグループとしての成績が上がらないが、勝ってきたこの馬を嫌う必要はない。血統的にもマイル戦は十分にアリだろう。

 クラヴァシュドールは前走2着だったが、相手がサリオスなら仕方のないところ。このコースで勝っているし、好位で競馬ができる強みがある。リアアメリアなどが差し遅れる形になったときは1着までのチャンスも出てくる。

 ヤマカツマーメイドは枠を利することができると好走の可能性もあるが、ファンタジーS4着は例年の相場だと微妙なところ。個人的には△を付けるか付けないかのボーダーライン上というイメージだ。

 クリスティはアイビーS組というだけで関心をひかれる。ソウルスターリングやクロノジェネシスと違って2着からの参戦だが、スタミナに余裕がある有利さで3着ならあると考える。

 マルターズディオサのように芝1600mの1勝クラス特別戦を勝っての参戦というのも、たまに好走があるパターンだ。前走の勝ちっぷりが良く上位人気に推されたような馬しか阪神JFの馬券にはなっていないのでこの馬だとちょっと厳しいかもしれないが、3連複のヒモ穴としては期待したい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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