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ダービー馬の半弟アドマイヤザーゲ

  • 2020年01月08日(水) 12時00分
●アドマイヤザーゲ(牡 栗東・友道康夫 父ドゥラメンテ、母アコースティクス)

 日本ダービー馬ロジユニヴァース(父ネオユニヴァース)の半弟。同馬は母アコースティクスの2番仔(初仔は不出走)で、その後6頭の兄弟がデビューしたものの、最高成績は2勝クラスのペンテシレイア(父ネオユニヴァース)で、期待ほどの成績は挙げていない。

 父ドゥラメンテは新種牡馬。現役時代に皐月賞(GI)と日本ダービー(GI)の二冠を制した名馬で、アドマイヤグルーヴ(03、04年エリザベス女王杯-GI)の仔、エアグルーヴ(年度代表馬)の孫にあたる超良血。ルーラーシップ(12年クイーンエリザベス2世C-香G1など重賞5勝)とは4分の3同血の関係にある。

 初年度は繁殖牝馬の質が高く、血統登録頭数も188頭と十分すぎる数を確保しているので、一定以上の成功はほぼ間違いないところだろう。本馬は母方にMachiavellian、Nureyev、Green Desertといった名血が入り、配合的にも上々。芝向きの中距離タイプとして期待したい。

●アドマイヤステラ(牡 栗東・友道康夫 父ディープインパクト、母ミュージカルウェイ)

 オークス(GI)と秋華賞(GI)など3つの重賞を制したミッキークイーンの全弟。母ミュージカルウェイはドラール賞(仏G2・芝1950m)を勝った中距離馬。

 母の父Gold AwayはNureyevとBlushing Groomを併せ持つので名牝ハルーワソングと似ており、母にはさらにMr. Prospectorが入るのでヴィルシーナ(13、14年ヴィクトリアマイル-GI)とヴィブロス(17年ドバイターフ-G1、16年秋華賞-GI)の姉妹、アンビシャス(16年大阪杯-GII、15年ラジオNIKKEI賞-GIII)などと配合構成がよく似ている。

 この血統はあまり大きく出るタイプではないのでそのあたりはチェックしたいところ。全兄トーセンマタコイヤ(18年新潟大賞典-GIII-5着)はデビュー時462kgだったので、その程度であれば問題ない。芝向きの中距離タイプ。

●シゲルシャイン(牡 栗東・湯窪幸雄 父ディスクリートキャット、母サウスキャロライナ)

 母サウスキャロライナは現役時代に4戦1勝。芝1800mの新馬戦を勝った。2代母アシュレイリバーはカレンブラックヒル(12年NHKマイルC-GIなど重賞5勝)、レッドアルヴィス(14年ユニコーンS-GIII)の半姉にあたる良血。

 母の初仔キングズランド(父キングズベスト)は3戦0勝で引退したが、母は繁殖牝馬として成功する可能性を秘めている。父ディスクリートキャットは現役時代にアメリカとドバイで9戦6勝。1分32秒46の好タイムで勝ったシガーマイルH(G1・ダ8f)をはじめ3つの重賞を制覇した。

 種牡馬としてもまずまずの成績を収めており、日本では外国産馬エアハリファが根岸S(GIII)を差し切った。ディスクリートキャットはDr. FagerとIn Realityのニックスを持っているので、それらと相性のいいUnbridledを抱えた母サウスキャロライナは配合相手として悪くない。芝・ダート兼用のマイラー。

●シゲルセンム(牝 栗東・谷潔 父キズナ、母オースミアザレア)

 2代母オースミハルカはクイーンS(GIII)[2回]、府中牝馬S(GIII)を勝ったほか、エリザベス女王杯(GI)でも2年連続で2着となった名牝。半弟にはオースミグラスワン(06、08年新潟大賞典-GIII)がいる。母オースミアザレアは気性的な問題で能力を発揮できず未勝利に終わったが、その4分の3弟にダイオライト記念(JpnII)、兵庫チャンピオンシップ(JpnII)の覇者オースミイチバンがいるように、血統的なポテンシャルは高い。

 本馬の父はキズナ。2019年のファーストシーズンサイアーチャンピオンで、産駒の収得賞金は新種牡馬の歴代3位に相当する。本馬はサンデーサイレンス3×3。サンデーサイレンスのクロスを持つキズナ産駒にはアイビーS(L)で2着となり現在2勝を挙げているクリスティがいる。気性的な問題が出なければ大丈夫だろう。芝向きの中距離タイプ。

●ビップレックス(牡 栗東・松下武士 父ミッキーアイル、母コンカラン)

 母コンカランは現役時代に3勝を挙げ、繁殖牝馬としては萩S(OP)で3着となったリュクスポケット(父ダイワメジャー)を産んでいる。本馬の父は新種牡馬ミッキーアイル。現役時代にNHKマイルC(GI)、マイルチャンピオンシップ(GI)など重賞を6勝した名マイラーで、2歳時に京都芝1600mで1分32秒3というレコードを樹立しているので、仕上がりが早く2歳戦からどんどん走ってくるだろう。

 自身にスピードがあるので、配合相手には重厚な血が入っていたほうがいい。本馬の母の父はスタミナ型のジャングルポケット。さらに、RelkoやBallymossといった重厚な血が入っているので好ましい。Nureyev 4×4も味がある。芝向きのマイラーだろう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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