スマートフォン版へ

【シンザン記念・フェアリーS追い切り】今週は3日間開催!東西3歳重賞の追い切りを徹底分析!

  • 2020年01月09日(木) 18時00分

キャリアの浅い3歳戦だけに難解な追い切りのジャッジ


 先週の東西金杯。京都に関しては、○◎△で的中することができましたが、中山は年明けに追い切りを行っていない馬が2着3着。来年へ向けて、課題が残る結果になってしまいましたが、だからといって、年明けに追い切らない組を簡単に評価するわけにもいきません。このあたり、やっぱり難しい年末年始といった感じ。

 今週も火曜日全休ということで、似たような状況。ただ、日曜日と月曜日に重賞がある関係で、シンザン記念とフェアリーS出走予定組は木曜日以降にしっかりと追い切ってくることが想定できます。とはいっても、キャリアの浅い3歳。逆にそこの判断が難しくなる重賞でもあるだけに、最終的にはうまくまとめて、馬券的中へと持っていきたいところです。

【シンザン記念/ルーツドール】

 9日の木曜日時点で、netkeiba.comの予想オッズは1番人気。やっぱり前走のパフォーマンスと血統が人気を構成しているのでしょうか。馬自体もとてもキャリア1戦とは思えない雰囲気を醸し出しており、ファンが期待したくなるポテンシャルの持ち主であることは間違いありません。

 この中間は坂路中心の追い切りですが、動き自体は地味。これはデビュー前とあまり変わりません。前走時もCWでの最終追い切りが素晴らしい動きでしたが、今回はその時よりも派手な内容。先行していたイオウゼンがしっかり走っているにもかかわらず、それを一瞬で抜き去る瞬発力。6F82.2〜5F65.4〜4F50.4〜3F36.3〜1F11.2秒は文句のつけようながない動きと数字です。

ルーツドール

中間調教では文句のつけようながない動きをしていたルーツドール(写真奥)


【シンザン記念/タガノビューティー】

 追い切りが動いたこともあって、少し評価に悩んだ前走でしたが、単純に初芝というファクターに敬遠した自分自身の浅さに反省しています。推進力がある走りで、前走時の最終追い切りは坂路で4F目12.3秒。切れもあるからこその動きだったということでしょうね。

 前走の失敗があるからこそ、今回は慎重に判断したいところですが、前回と変わらず、中間はCWでの追い切りが中心。年明け一発目の1月3日のCWでは前半がゆっくりだったこともありますが、最後まで併走馬の前に出る形でフィニッシュ。抜かせないという動き自体は前走と同じです。ただ、今回は馬場の影響があるとはいえ、4F目が最速になるラップは踏めず。そこだけは気になります。

タガノビューティー

最後まで併走馬の前に出る形でフィニッシュしたタガノビューティー(写真奥、1月3日撮影)


【シンザン記念/オーマイダーリン】

 9日の木曜日時点で、netkeiba.comの予想オッズは4番人気。人気順はともかく、3番人気タガノビューティーとあまり差がないことに少々驚いていますが、これは前走の勝ちっぷりでしょうか。個人的にはそれ以上に1月4日のCWでの追い切りが素晴らしかったことを強調したいと思います。

 岡田祥嗣騎手が跨って、ホウショウエポックを追いかけましたが、とにかく乗り手の指示に従順。道中は行きたがるようなところはありませんし、仕掛けられると即座に反応して、スピードのギアを上げていけます。このあたりは前走のレース内容に共通するところがあるかも知れません。最終追い切りのCWでの動きはさほど目立ちませんでしたが、前走よりもうまく立ち回るレースができそうです。

オーマイダーリン

前走よりもうまく立ち回るレースができそうなオーマイダーリン


【シンザン記念/カバジェーロ】

 最終追い切りは全休明けの1月3日に行いましたが、坂路で併せ馬を先着。調教VTRを確認していただければお分かりのように、持ったままの手応えで楽々といった感じでした。もちろん、この動き自体は評価できますが、相手が追い切りでは全く走らないタイプの馬。まずそこの評価が難しくなります。

 また、時計が4F56.2秒。これまた難しいところで、前走時よりもかなり数字が遅くなっています。馬場状態も考慮しないといけないのですが、それでも4F目が最速になっていないことが気になります。

【フェアリーS/シホノレジーナ】

 フェアリーS自体は最終追い切り場所が南Wか南Pでの優勝馬が多く出ているので、栗東所属馬でもトラックでの最終追い切りは調教適性を上げると予想できます。そういった意味では、1月8日にDPで追い切ったことがプラスになりそう。

 ただ、その動きは少々地味。併せたソングオブザハートを追いかけて、追いつくまではよかったものの、その後は相手の方が手応え優勢。時計自体はかなり速くなりましたが、動きの評価としては低くなります。

◆次走要注意

・1/6 3歳未勝利【アイスヴィスタ】(5人1着)

 栗東坂路で4F52秒をマークするような馬だけに、距離を心配しましたが、騎乗した岩田望来騎手によると、道中は集中し切れていない部分もあって、余裕のある走りだったとか。高柳大輔調教師からはひと息入れると聞きましたが、再び中距離に出走してきても面白いはずです。

[メモ登録用コメント] [ダート中長距離]最終追い切りが栗坂4F53秒以下なら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・若駒S【ラインベック】
 ホープフルS4着の後も在厩しており、次走は若駒Sを予定。レース間隔が詰まっているだけに、あまり強い負荷をかけてこないのかと思いましたが、DPで前を走る同厩舎の3頭併せに加わるような動きを見せました。使えば使うほど良くなる可能性も秘めているだけに、もっと走りに力強さが出てくれば。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング