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江田照男騎手「一発屋で終わりたくなかった」/レジェンド騎手たちの二十歳の頃(1)

  • 2020年01月13日(月) 18時03分
江田照男

▲ガムシャラだった20歳の頃。写真は1992年日本海ステークス勝利後(写真提供:JRA)


“成人の日”特別インタビュー。デビューから30年以上経った今でも存在感を放ち続ける3人の“レジェンド”江田照男騎手、蛯名正義騎手、柴田善臣騎手に、自身の二十歳(はたち)の頃を振り返ってもらいながら、新成人へ向けてのメッセージも頂戴した。

“穴のエダテル”の異名を持ち、これまで多くの大万馬券を演出してきた江田照男騎手は今年デビュー31年目の47歳。穴男の金言に耳を傾けよう。

(取材・文=東京スポーツ・藤井真俊)

蛯名正義騎手が語る二十歳の頃「悩みながらも毎日頑張り続けた」
柴田善臣騎手が語る二十歳の頃「成績が落ちて目が覚めた」

穴馬で好走すればやっぱり目立つじゃない?


――江田さんにお話を聞くにあたって、改めて二十歳の頃の江田さんの成績を調べさせてもらったんですが…すごいですね。デビュー年に重賞(GIII新潟記念=サファリオリーブ)を勝って、19歳の時にはGI(天皇賞・秋=プレクラスニー)も勝っています。やっぱり二十歳の頃はイケイケでしたか?

江田 そんな昔の話は覚えてないな〜(笑)。ただ二十歳の時は3年目(1992年)くらいでしょ? 確か前年までよりも成績が下がっていたんじゃないかな。

プレクラスニー

▲2年目はプレクラスニーとのコンビで重賞3勝を挙げたが… (C)netkeiba.com


――確かにその年は1年目、2年目より勝ち鞍が減っていますし、重賞も勝っていません。

江田 でしょ? だから当時はとにかくガムシャラだったような気がする。少しでも目立てるように、名前が売れるようにって。ポッと出て終わってしまう騎手にはなりたくなかったから。

――具体的にはどのようなことにガムシャラに取り組んだんですか?

江田 まずは競馬で頑張ること。どうやったらレースで勝てるか、人気薄の馬を少しでも上位に持ってこれるか…って。穴馬で好走すればやっぱり目立つじゃない?

――“穴のエダテル”の原点はそんな昔からあったんですね。

江田 確かにそうだね(笑)。あとは調教にもたくさん乗ったなぁ。色んな厩舎を手伝わせてもらって、少しでも乗り鞍を増やせるように。でも調教で乗れる頭数というのも限りがあるし、やはり手っ取り早いのは競馬で目立つことだったと思う。

――そういう努力というのは成績に反映されましたか?

江田 と、思うよ。まぁ今のようにほとんどの騎手にエージェント(騎乗依頼仲介者)がついて…という時代じゃなかったからね。いい競馬をすると、それを見てくれている人がいて、騎乗依頼をしてくれるケースがよくあった。調教師の一存だけでジョッキーを決められない場合もある現代よりも、昔の方が自分の性分には合っていたと思うな。

――その頃に影響を受けた人とかはいますか?

江田 影響というか、お世話になったのは矢野照正先生(元調教師)だね。すごくかわいがってくれて、たくさん乗せてくれた。やっぱり若いうちは数をたくさん乗らないと上手くなれない。自分の騎手人生において大きな存在です。

――矢野照厩舎と言えばテンジンショウグンで勝ったGII日経賞(1998年)は忘れられません。単勝355.7倍の超大穴でした。

江田 あれはうれしかった。少しでも矢野先生に恩返しができたからね。そう言えば何年か前に自分がテレビ番組(マツコ&有吉の怒り新党)で特集されたことがあって、その時もテンジンショウグンの日経賞が取り上げられたんだよね。もうかなり昔のことなのに、今でも自分の名前を売る助けになってくれていると思うと、感慨深いものがありました。

 あとはもちろん師匠の田子冬樹先生(元調教師)も大切な恩師。「ウチ(田子厩舎)よりも走りそうな馬がいたら、そちらに乗りなさい」と言ってくださっていてね。自分が他厩舎に乗ることを後押ししてくれたのも大きかった。

――同業であるジョッキーからは影響を受けましたか?

江田 う〜ん…よく参考にしたのは(柴田)善臣さんかな。とにかく上手かったから。競馬だったり、調教で併せ馬をした時だったり、よく見て勉強させてもらいました。いわゆる“見て盗む”ってやつだね。

――年齢は5つくらいしか違わないと思いますが、当時からそんなに上手だったんですか?

江田 うん。上手かった…っていうか、今でも上手いよ(笑)。

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