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ダート1600m組が不在の今年は、前走1400m組にもチャンスあり!

  • 2020年01月31日(金) 18時00分

チャンピオンズC組とも絡めて馬券を組み立てたい


 根岸Sは距離短縮組の強いレースだが、今年は前走ダート1600m組が不在。そのぶん例年よりは前走1400m組にチャンスがありそうだ。

 人気が予想されるコパノキッキングは前走が1200mのカペラSだが、もともと1400mにも実績豊富、しかも昨年の勝ち馬なのでこの馬に関しては距離延長を心配する必要はないだろう。昨年より2キロ重くなる58キロは絶対値としては前走でこなしているし、大きな問題にはならない。脚質の自在性も増しているし、今年も有力と見る。

 ミッキーワイルドはとにかく堅実だし、展開に左右されにくい位置取りを取りそう。東京の好走歴も豊富だし、条件戦とはいえ1600mもこなしている点は心強い。よほど前残りの展開にならない限りは上位争いに食い込んでくる。

 モズアスコットは初ダートで重賞に参戦。5〜14歳の10世代で中央のダート重賞に前走芝から今回中央初ダートの形で出走した馬は[0-1-1-69]で、オープン特別の[8-6-1-33]に比べてだいぶ高い壁になっている。しかもこれは地方のダートに出走歴のあった馬も込み(0-1-1-69の3着はゴールデンチケット)なので、純然初ダートかつ上位人気ということだと、それだけで手を出しづらい。

 ワイドファラオはその「初ダートでの中央重賞制覇」を成し遂げた馬(ユニコーンS・現4歳なので上記の集計には入っていない)で、今回はチャンピオンズCからの距離短縮。根岸Sにおける前走1800m組はけっこう走っているし、この馬はもともとスピードタイプなので今回は期待できる。あとは前走の大敗が精神的なダメージになっていないかどうかだけだ。

 ワンダーリーデルもチャンピオンズC組で、近況を考えるとこちらのほうが有力度は高いし東京での重賞勝ちがあるのも魅力。1400mも好走歴豊富だ。この馬が差し届いてくるときはミッキーワイルドあたりにも展開が向いているので、あとはそこから先の力比べで競り勝てるかどうか。

 ダノンフェイスは一時期低迷していたが、武蔵野S3着から復調してきた。今回も後ろからの競馬にはなると思うので、かなり前崩れにならないと1着までは厳しいか。差しタイプを本命にする場合、フォーメーションの2、3着候補にはできる。

 カフジテイクは根岸Sと相性の良い馬だが、年齢的なこともあって以前より少しパフォーマンスが下がっている。今回は上位人気馬に隙があまりないこともあり、馬券的には「展開が向いて3着」くらいに考えておきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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