スマートフォン版へ

【白富士S】スピードと切れ味優先の芝コース必至

  • 2020年01月31日(金) 18時00分

経験や戦歴、休み明けなど不問で大仕事をする一族


 難しい馬場状態がつづいた1月の中山とは一転、まして今週末の天気なら、東京はスピードと切れ味優先の芝コース必至。昨年2週目の「東京新聞杯1600m」は、1分31秒9だった。

 人気の1頭フランツ(父ディープインパクト)は、東京コースの経験は1回だけだが(昨年5月のむらさき賞1800m)、最後方近くから直線は外に回ると、猛然と伸びて自身の上がり33秒1。1分44秒4の快時計で差し切っている。

 そこから3カ月ぶりの休み明けで、格上がりオープン初戦の新潟記念(2走前)をいきなり0秒5差の5着。再び間が空いた前回は、ハンデ55キロで今回も対戦するマイネルサーパス(53キロ)と0秒1差だけ。もうオープンで勝ち負けできることは示している。まして東京コースなら最大の良さが発揮できる。

 昨年、8年連続総合リーディングサイアーに輝いた父ディープインパクトは、今年に入ってもたちまちランキング1位。ディープインパクトの時代は過ぎ去ったかのように錯覚するが、事実上の最終世代はまだ現1歳なので、父サンデーサイレンスと同様に、あと4〜5年はランキングトップに君臨することになる。

 ファミリーは、3代母バレークイーン(その母は3戦目に未勝利馬ながら英オークス独走のサンプリンセス)。その血を引いて3戦目に日本ダービーを制したフサイチコンコルドを筆頭に、ヴィクトリー、アンライバルド…など、経験や戦歴、休み明けなど不問で大仕事をする一族。

 母の父ブライアンズタイム。その前はトニービン、サドラーズウェルズ…。今年期待の注目馬らしくこれからさらに成長するだろう。

 東京の芝7勝のダイワキャグニーと、持ち味全開の東京を狙って遠征してきたアイスストームが強敵。相手妙味は、東京向きのゴーフォザサミット。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング