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【東京新聞杯・きさらぎ賞追い切り】いよいよ重賞制覇の時が来た!?

  • 2020年02月05日(水) 18時00分

栗東滞在がプラスに!調教内容は完璧


 先週時点で、今週の水曜日、木曜日はかなり冷え込むとの天気予報が出ていましたが、予報ほどは寒くなりそうにありません。というか、今シーズンは未だに雪が積もっていないというのが不思議なくらい。このあたりは近年の温暖化が大きく影響しているのでしょうね。

 よって、馬体にふさふさとした冬毛が目立つ馬も少なくなりました。このあたりは各陣営の取り組みもあってのことだと思いますが、この時季でも毛艶のいい馬が多くなりましたね。競走能力に与える影響は明確ではありませんが、代謝が良いから、冬毛が生えにくいのは間違いありません。ぜひ、パドックでも冬毛に注目してみてください。

【東京新聞杯/レッドヴェイロン】

 昨秋に約1年ぶりの紅葉Sを勝ち、キャピタルSは2着。オープン勝ちの実績こそありませんが、ここまで掲示板を外したことがない堅実さとNHKマイル3着というGI実績も評価されて、予想オッズの時点で1番人気に支持されているのかも知れません。

 調教的にこの馬を評価すると長期休養前と現在、中間でCW追い切りを併用してくるというパターンに変わりがないことがなにより。脚元に不安があれば、トラックでの追い切りは手控えるという長休明けもいますが、現時点では特に不安がないといった感じ。最終追い切りに関しては、坂路で自己ベストを更新する4F50.6秒。3F37.1〜2F24.7〜1F12.7秒とスピードを持続するラップを踏めていますし、いよいよ重賞制覇の時がやってきたかも知れません。

レッドヴェイロン

坂路で自己ベストを更新。いよいよ重賞制覇の時がきた!?(2月4日撮影)


【東京新聞杯/ヴァンドギャルド】

 昨年の同時期はきさらぎ賞で1番人気の支持を受けましたが、4着という結果。その後も重賞で勝つことはできませんでしたが、秋から1勝クラスを走ってからは3連勝。特に前走は非常に馬場状態が悪い中での勝利。大きな価値があると思える一方、デビュー戦も重馬場の左回りを勝っていますから、その舞台設定は合っているのかも知れません。

 調教内容としては、3走続けてCWでの1週前追い切りには福永祐一騎手が跨っていますが、今回もそのパターンに変わりはありません。併せ馬ではパフォーマプロミスに先着していますし、レース間隔があいているものの、動ける状態にはあると思います。最終追い切りは、3連勝と同じDコース芝馬場。追い切り前には福永祐一騎手と藤原英昭調教師が馬場状態を確認する念の入れようですから、調教内容に関しては全く問題ありません。

ヴァンドギャルド

併せ馬では先着しており動ける状態にあるヴァンドギャルド(2月4日撮影)


【東京新聞杯/クリノガウディー】

 朝日杯FSで▲を打って、馬券を獲らせてもらってからは、できるだけしっかりと取捨選択できるようにと思っている馬。追い切りではめちゃくちゃ動くタイプだけに、ちょっと動いただけでは本調子ではない判断することもあった、ここまでの調教評価です。ただ、追い切り本数は少ないし、動きも今ひとつと感じたマイルCSが勝ち馬から0.6秒差の7着。やっぱりこの馬走るというイメージが強くなりましたし、マイルにこだわって使い続けていることもいいんだと思います。

 結果が出た上であらためて、前走時の最終追いのVTRを再検証しましたが、フットワークに余裕があって、仕掛けられるとそれに応えてしっかりスピードアップする。この走りができていればよいのかも知れません。今回の坂路での最終追い切りはスタートからジワッと加速しつつ、残り300mあたりから本気の走り。その結果が4F52.5〜3F37.7〜2F24.1〜1F11.7秒という時計ですから、素晴らしく動ける状態だと思います。

【きさらぎ賞/アルジャンナ】

 デビューから2戦、追い切りの基本はCWコースでしたが、今回は坂路中心。というよりも、CWで追い切られた時計は1本もありません。レース間隔があいていて、この調整内容。気になるところはありますが、馬体などを見ていても特に休み前と変わったところはないように思えます。

 最終追い切りも坂路。朝一番の時間帯だったこともあり、前半ゆっくり、後半しっかりの内容で、4F53.9〜3F39.2〜2F25.3〜1F12.4秒。ゴールへ向かって加速するラップを踏めたのは良かったと思いますし、きさらぎ賞の調教適性に関してはこの動きが重要なだけに、決して悪くはない最終追い場所の変化ではあります。

アルジャンナ

追い切り場所の変化は吉と出るか凶と出るか(1月28日撮影)


【きさらぎ賞/ギベルティ】

 美浦所属馬ですが、栗東に滞在して、1月26日には坂路で2F27.0秒と軽い追い切り。1月30日には坂路で4F52.0秒という時計をマークしています。さすがは栗東滞在に慣れた小島茂之厩舎といった感じがします。

 2月2日にはCWで6Fから時計を出すなど、滞在しているからこその攻め強化は歴然としています。最終追い切りも手加減なく、武豊騎手が跨っての併せ馬。アウトライアーズを追走しましたが、最後は楽々と交わしていっての先着。少し右ラチ沿いへ流れていったところだけは気になりますが、時計は4F54.7〜3F39.8〜2F25.8〜1F12.5秒で4F目最速ラップを踏めています。追い切り直後はEコースで息を整えて厩舎へ。調教内容は完璧です。

ギベルティ

栗東滞在がプラスに作用しているギベルティ


◆次走要注意

・2/2 根岸S【テーオージーニアス】(7人6着)

 パドックでは抜群の気配。それでいて6着が精一杯ということは、やはり距離の壁があるのかも知れません。1200mに戻って、今回と同じような最終追い切りなら。

[メモ登録用コメント] [ダ1200m]最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・3歳新馬【プレシャスガール】

 先週が東京ダート1600mを除外。今週は東京ダート1400mの出走を予定していますが、最終追い切りはCWでビオグラフィーとの併せ馬。先行していて、追い抜かれたと思ったら、それにきっちりついていって、最後は手応え楽な同入。1週延びたことは全く影響ありません。

プレシャスガール

1週延びた影響はないと感じさせる動きを見せている(写真手前)



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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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