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【きさらぎ賞】スケール大きそうなギベルティに注目/古澤秀和

  • 2020年02月07日(金) 18時00分

スケールの大きさ、センスの良さが光るギベルティ(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規


 こんにちは。古澤秀和です。今回はきさらぎ賞について馬体面や馬場などから考察したいと思います。

 きさらぎ賞はクラシックへの登竜門という位置付けの印象が強いレースですが、近年はここを勝ってクラシックで勝ち負けした馬は2016年の菊花賞馬サトノダイヤモンドしかいません。ただ、オルフェーヴルやグローリーヴェイズが出走しているようにメンバーが弱いというわけでもなく、その時点での完成度や馬場適性が結果につながりやすいということでしょう。今年の馬場は、先週のシルクロードSの勝ちタイムが1分9秒0と遅かったように力が要る馬場状態。このような点を踏まえて有力馬の分析をしていきましょう。

アルジャンナ
 写真で見ると肉付きが良く、馬体重の割にパワフルな馬体に見えます。これも体重の割にですが体高がありますし、距離は持つタイプでしょう。ディープインパクト産駒ですが、ひ弱さはあまり感じないタイプで、パワーの要る馬場でもこなせそうです。後肢が長く、大きなストライドを生み出せる造り。まだトモの実の入りは甘いですが、現状でも素質の高さで走れそうです。

ギベルティ
 馬格があって柔軟性もあり、スケールの大きさを感じさせます。イメージ的には同じオルフェーヴル産駒の皐月賞馬エポカドーロを大きくした感じです。ツナギが深く、飛節も曲飛節気味ですが、スタートが良くダッシュも付くタイプ。競馬センスも良いと思います。パーツが長く緩さもあるので距離延長も問題なし。まだまだ緩い体付きですが、現状でも十分やれそうです。

コルテジア
 使いながら良くなっていますし、立ち写真では一番良く見えるくらいです。前走時はトモがまだ緩い印象でしたが、今回の写真を見ると実の入りが良くなっています。背中のラインもしっかりしてきましたし、飛節にも力強さがうかがえます。無駄のない体付きで、スタミナ十分。今の馬場も合いそうです。

トゥルーヴィル
 直飛節気味で、この馬格のディープインパクト産駒にしてはパワーがある方。馬場はこなせそうです。ツナギが柔軟でバネ感がありますし、筋肉の質もゴムまりの様。条件的に京都の外回りは合いそうです。初戦は直線でいったん挟まれて後退しましたが、それでももう一度伸びて差し切り勝ち。根性もかなりある印象です。写真よりも歩かせた方がストライドが伸びるので距離も問題ありません。

 この辺りが有力です。馬場がパワー・スタミナに寄っているようならギベルティやコルテジア、瞬発力が生きるようならアルジャンナやトゥルーヴィル辺りが有力でしょう。結論は今週の馬場状態やパドックでの状態なども含めてウマい馬券の直前情報で結論を出したいと思います。



■プロフィール
古澤秀和(ふるさわひでかず)
 2002年に雑誌「競馬王」でデビューしたのを機に、プロ予想家としての活動を開始。中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。必ず開催競馬場に足を運び、生の馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。それを基盤としながら、血統やレースリプレイ、過去データ分析などのファクターを絡めて予想している。主に各馬の「適性」を見極めることに注力し、「適性外の条件で惨敗」→「適性条件で巻き返し」というパターンに重点を置いた予想を展開。これにより、複勝10倍を超えるような穴馬も高頻度でピックアップしている。

高回収率をたたき出す馬券のプロたちは、どのような視点で重賞レースにアプローチをしているのか。ときに冷静に、ときに大胆に直球勝負で攻める予想家たちの熱き見解は必見。 関連サイト:ウマい馬券

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