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【京都記念】人気通りすんなりとはいかない可能性も!?

  • 2020年02月14日(金) 18時03分

頭を悩ませそうな馬場と週末の天気


 4歳牝馬が人気になりそうな京都記念だが、大穴が来ないかわりに人気馬どうしのアトサキは入れかわりやすいレース。京都の馬場と週末の天気もかなりややこしいことになっており、人気通りすんなりとはいかない可能性もある。

 クロノジェネシスは同じコースのエリザベス女王杯で5着だったが、展開や回った位置を考えるとそう悪くはない競馬だった。確実に勝ち切るというタイプでない一方対応力はあるほうなので、今回の馬場でも大きく崩れることはないかと思う。

 カレンブーケドールはドバイシーマクラシックへ向けた叩き台レース。シーマ前の京都記念というのは過去に人気で負けた馬も多く、オッズ次第では手を出しづらいところ。ただコンディションそのものは、ジャパンカップ直後に有馬記念回避を決めたぶん時間に余裕があり、道悪だったJCの反動などはない。

 ステイフーリッシュはいまの馬場で一番得をする馬ではないだろうか。位置を取れる強みがある一方で決め手はなく、コンディションの良い馬場では苦しいタイプ。荒れ馬場+雨は歓迎だ。馬場状態は違うが、京都芝2200mは京都新聞杯を勝ったレースでもある。

 クラージュゲリエはダービー以来とだいぶレース間隔が開いたが、ご存知の通り休み明けに関する考え方は昔とだいぶ変わっている。ノーザンファームの馬は初戦から能力を発揮してくる可能性も高く、休み明けが理由で人気を落とすならむしろ買いだ。

 ノーブルマーズは勝ち切れないがそれなりに走る馬。GIを除けば大きな着差をつけられてはいない。4歳牝馬2頭が馬場に手こずるようなシーンになると、かわって2、3着候補に浮上してくる可能性はある。たださすがに単勝や1着付けで狙えるタイプではない。

 ドレッドノータスはいつ走るか分からない馬だが、走るとしたら京都。今回は上位人気馬も手探りの競馬だし、典型的な逃げ馬も不在。誰もいかないなら思い切って逃げてみる手もあると思う。

 アルメリアブルームはエリザベス女王杯(8着)を考えるとクロノジェネシスより上のシルシは打ちづらい。ただここまで湿った馬場ではほとんどのレースで馬券圏内に来ており、雨の降り具合によっては2、3着候補にはなりうる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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