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先週のフェブラリーS、そして今週の競馬

  • 2020年02月28日(金) 12時00分

素晴らしいワンツー決着


 無観客での競馬開催に…。

 競馬開催に携わる方々、足を運ぼうと思われていた方々、そしてそこに行くまでの公共機関等の利用がなくなったことなどなど、人が動けない状態となることの損失は、いろいろな意味で計り知れないものがあると改めて感じる事態。

 と同時に当日の競馬場においては、競馬を経験している馬たちが通常とは異なる状況はどう映るのか?そのあたりも気になります。

 話を先週のGIに。フェブラリーS、皆さんどのような感想をお持ちになられましたか?

 私は、改めてルメール騎手の冷静さ&巧さを感じると共に、初のGI騎乗となった長岡騎手ケイティブレイブでの2着は非常に中身のある内容で、素晴らしいワンツー決着だったと感じました。

 特にケイティブレイブにおいては馬体診断の時にも触れましたが、近走の内容からテンに急かさない方が、この馬の良さがいきると思っていただけに、それが証明されたかのようで嬉しくなる走り。

 またその点を調教に跨っていたからこそ長岡騎手も感じており、1頭の馬に深く関わり様々なことを感じ組み立てたから成し得た結果でもあったのではないでしょうか。

 常々、日本人騎手が外国人騎手に立ち向かえる術はそこだと私自身思っていただけに、本当にいろいろな意味で価値のある2着。長岡騎手に拍手です。

 さぁ今週から舞台が中山・阪神に。そして日曜日にはGI並みの超豪華メンバーが揃った「中山記念」となります。

 GI馬のインディチャンプは、これまでの太め残りの傾向となりやすい休み明けとは違い、既に1週前追いきりでウナルようなスピード感ある走り。腹袋もボテッとしておらず、仕上がりは良い印象。しかし今回は距離のこともあるだけに、折り合い面が気がかり…。

 4つのコーナーで逆に抜けるかも?と期待したい一方で、これまでのレース振りから、やはり難しさはあるようにも…。

 中山のコース適性からはダノンキングリーが大崩れしないイメージ。また1週前はこれまでのローテとは違う調教メニューではあり心配もしましたが、追いきりの動きは以前よりも横ぶれがなく非常にダイナミックとなっているラッキーライラック。

 担当の丸内助手も、「全身を使っての大きなフットワークとなり、軸がシッカリとした。中間、少し心配なこともあったけど、今は大丈夫」と自信の様子。スミヨン騎手とのコンビによってテンに急かさないリズムが馬自身にとっても心地良い様子で、個人的にもあのあたりから本格化している気がします。

 それでは皆さん、週末は競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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