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【中山記念】今後のGI戦線に向けて期待を抱かせるレース

  • 2020年02月29日(土) 18時04分

距離短縮組と距離延長組を比較すると…


 中山記念は1800mなのでマイラータイプも中長距離タイプも出てくるが、過去のデータでは距離短縮組のほうが1着は取っている。ただ複勝率でいうと距離延長組も健闘しており、今年は不在だが1400m組が複穴になったりもしている。

 ラッキーライラックは香港ヴァーズで2着に敗れたが、内枠が仇となって前半良いポジションがとれなかったツケが回ってきたという印象。それでも2着に来るあたり、あの中ではやはり格上的存在だった。今回は600m短縮になるが有馬記念組も好走してきたレースだし、自身もこのレースでタイム差なしの2着がある。好走を期待できそうだ。

 ウインブライトは主戦を怪我で欠いたうえ、香港遠征もコロナウイルスの影響などイレギュラーな要素があるので、ここで稼げるなら稼いでおきたいところ。レース間隔が空くのはマイナスだが、コースそのものは大得意なので、格好のつく競馬はしてくれるものと思う。

 インディチャンプの香港マイルはスタートなどを考えるとノーカウントにしてよいと思うが、前述の通りこのレースはマイラータイプが勝ちきれないのに加え、自身も1800mだと3着2回。先の目標もあるし、まずここは馬券に絡めば及第点というところか。

 ダノンキングリーは自在性もあるし、中山も対応できる馬。毎日王冠では今回の出走馬2頭に先着もしている。大物食いでこのあとのGI戦線に期待を抱かせるレースにしてほしい。

 ペルシアンナイトは年齢的に少しパフォーマンスが落ちてきたかなという印象は正直ある。ただそれでも一定の着差には収まっているし、上位人気勢の中で取りこぼす馬がいたときに入れ替わりに3着というようなことはありそうだ。

 ソウルスターリングはオークスを最後に勝っておらず、今回は取り消し2回のあとの中19週で実質9ヶ月ぶり。さすがに馬券的には手が出ないが、一時はあれだけの強さを見せた馬だけに、なんとか見せ場は作ってほしいところだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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