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チューリップ賞の阪神JF組、今回と将来

  • 2020年03月03日(火) 12時00分

前哨戦とはいえそれなりの結果を出さねばならない一戦


 阪神JFとチューリップ賞は同じコースで行われる。同じコースなので適性による差は出ないし、阪神芝1600mも旧コースと違って枠順の有利不利がないコースになったので、阪神JFの好走馬がそのままチューリップ賞で好走するという形になりやすい。

 過去10年のチューリップ賞における前走阪神JF組は[7-3-5-10]で、馬券に絡んだ馬の半分を占める。さらにその阪神JF組を前走着順別成績で見ると、

回収率向上大作戦


 となっており、阪神JF組はやはり崩れていない。回収率を見ても、ファンの印象のさらに上を行って走っている印象だ。

 ということで阪神JF1〜4着馬が揃って登録している今年も「素直に彼女たちを買いましょう」という当たり前の結論になるのだが、それだけでは新味がないので、もうひとつ話を付け加えておきたい。

 過去10年、阪神JFで5着以内だったのにチューリップ賞で4着以下だった5頭は、

ウインファビラスとローブティサージュ→そのあと5戦連続で4着以下
ベストクルーズ→その後2走4、7着
ブランボヌール→その後2走8、6着
シェーングランツ→その後4走連続4着以下(そのまま引退)

 で、引き続きこじれる傾向がある。逆にいうと、桜花賞で好走するためにはプレップといってもそれなりの結果を出さねばならない一戦なのである。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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