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「小さい馬」の狙いどころは?(須田鷹雄)

  • 2020年03月03日(火) 18時00分

小さい馬は敬遠されがちだが…


 そろそろ新年度の赤本制作が始まっており、個別の馬について情報を見始めたりもしている。そしてこの時期ありがちなのが、「あ、思ったより小さい」といった話だ。

 実は赤本は馬体重を載せるようになったのが他誌よりも遅かった。十分にサイズがある馬について触れたりはしていたのだが、小さい馬がそれをあげつらわれることのないよう、小さい馬についてはふわっとさせておいたのだ。ただ時代の流れでそうも言っていられなくなったので、最近は写真収録馬や牧場取材馬については載せている。

 最近はどこにも馬体重が載るので小さい馬は敬遠されがちだが、逆に「小さいけど走る馬」を指名すれば優位に立てる。そこで今回は、2歳8月までの新馬戦でデビューした馬(現4〜13歳世代)のうちデビュー戦時牡馬440キロ、牝馬420キロ未満の馬を集め、種牡馬ごとに3歳6月までの成績を見てみたい。

 着度数20位までの種牡馬で、2歳世代に産駒がいてなおかつ指名機会のありそうな種牡馬(あくまで須田チョイスだが)を挙げると以下のようになる。

回収率向上大作戦


 なにぶんサンプルが集まらないテーマなので「小さくても走る」というよりは「小さくても走った産駒がいる」という感じだが、ディープインパクトあたりは十分に1走あたり賞金が高い。

 ちなみにもっと大きい馬・もっと遅くにデビューした馬も含めた世代全体の「3歳6月までの成績」は、1走あたり賞金で100万円、期間内勝馬率は27.0%くらい。1走あたり賞金が同じなら早期デビュー馬のほうが有利(期間内に消化できるレース数が多い)なので、上記の表で1走あたり賞金が100万円あれば、そう悪くはないということになる。

 もちろん1走あたり賞金が高ければさらに良い。ディープインパクトやルーラーシップは期間内勝馬率も高いし、バゴやヨハネスブルグはドラフト人気しないので取ろうと思えば取れる。このように種牡馬は限られるが、「小さいけど早期デビューが謳われている馬」なら指名対象にもなりうるだろう。

須田鷹雄+取材班が赤本紹介馬の近況や有力馬の最新情報、取材こぼれ話などを披露します!

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