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セレクトセールで1億8000万円の値がついた良血ドゥラメンテ産駒スワーヴエルメ

  • 2020年03月04日(水) 12時00分
●スノームーン(牝 美浦・萩原清 父ドゥラメンテ、母ドルドラムズ)

 母ドルドラムズは米2勝馬で、Vacare(06年クイーンエリザベス2世チャレンジCS-米G1など米重賞5勝)、Abtaal(11年トーマスブリオン賞-仏G3)、Single Solution(09年ヴァリーヴューS-米G3)などを兄弟に持つ良血。

 父ドゥラメンテは新種牡馬。現役時代に皐月賞(GI)と日本ダービー(GI)の二冠を制した名馬で、アドマイヤグルーヴ(03、04年エリザベス女王杯-GI)の仔、エアグルーヴ(年度代表馬)の孫にあたる超良血。ルーラーシップ(12年クイーンエリザベス2世C-香G1など重賞5勝)とは4分の3同血の関係にある。

 エアグルーヴ牝系は完成が遅めなので母方の血は仕上がりの早いアメリカ血統が好ましい。母は「Bernardini×Valid Appeal」というアメリカ血統で、なおかつFappianoとIn Realityのニックスを持つのでそうした面は問題なさそうだ。先行して粘り強い芝向きの中距離タイプだろう。

●スワーヴエルメ(牡 美浦・堀宣行 父ドゥラメンテ、母アイムユアーズ)

 2018年のセレクトセール当歳で1億8000万円(税抜)の値がついた。母アイムユアーズは現役時代にフィリーズレビュー(GII)、クイーンS(GIII)など4つの重賞を制覇し、阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)2着、桜花賞(GI)3着など、GIでも上位争いをした強豪だった。

 本馬はその3番子。母はダイナカール牝系に属しているので父ドゥラメンテと同牝系。したがって本馬はダイナカール4×4というインブリードを持っている。

 それだけでなくKingmambo 3×4、サンデーサイレンス3×4も併せ持つ。かなり大胆な配合なのでギャンブル性が高いと思われるが、吉と出れば相当な器だろう。芝向きの中距離タイプ。

●ハイレジリエンス(牡 美浦・高木登 父Kingman、母Nannina)

 母Nanninaは現役時代にフィリーズマイル(英G1)、コロネーションS(英G1)など4つの英重賞を制覇した名牝で、繁殖牝馬としてはアベイドロンシャン賞(仏G1)で4着となったDuke of Firenzeを出している。

 母の父Mediceanは現役時代にエクリプスS(英G1)、ロッキンジS(英G1)を勝ち、種牡馬としてもまずまずの成功を収めたが、母の父として日本で大成功しており、これまでにアドマイヤマーズをはじめブレステイキング、ヘリファルテなどの活躍馬が出ている。

 父Kingmanは現役時代に愛2000ギニー(G1)、セントジェームズパレスS(英G1)、サセックスS(英G1)、ジャックルマロワ賞(GI)と欧州マイルG1を4連勝。2014年にカルティエ賞年度代表馬に輝いた。Invincible Spiritの最高傑作で、ヨーロッパでは初年度からPersian King(19年仏2000ギニー-G1)などを出して好成績を収めている。

 日本ではダノンジャスティスがデイリー杯2歳S(GII)で4着となった。本馬はInvincible SpiritとMachiavellianという好相性の血脈を併せ持つので期待できそうだ。芝向きのスプリンター〜マイラー。

●メモリーウイニング(牡 栗東・斉藤崇史 父ホッコータルマエ、母メモリーシャルマン)

 母メモリーシャルマンはダート中距離で3勝クラスまで出世した活躍馬。バラワキにさかのぼる谷川牧場の名牝系だ。本来芝向きの系統だが母の父がアジュディケーティングなのでパワー寄りに変わってきている。

 父がダートチャンピオンのホッコータルマエなので本馬は確実にダート向きだろう。父はキングカメハメハ系のダートホースとしては最強といえる名馬で、帝王賞(Jpn1)2回、東京大賞典(GI)2回、川崎記念(Jpn1)3回、チャンピオンズC(GI)、かしわ記念(Jpn1)など数々のタイトルを獲得した。

 Mr.ProspectorのクロスやDanzigを入れるパターンは好ましく、ダート中距離での活躍が期待される。

●リフレイム(牝 美浦・黒岩陽一 父American Pharoah、母Careless Jewel)

 母Careless Jewelは米7戦5勝。アラバマS(米G1)など3つの重賞を制覇した。

 父American Pharoahは史上12頭目の米三冠馬。通算成績は米11戦9勝で、米三冠のほかにブリーダーズCクラシック(米G1・ダ10f)をレコード勝ちするなど計8つのG1を制覇し、エクリプス賞年度代表馬、同3歳牡馬チャンピオン、同2歳牡馬チャンピオンに選出された。現3歳世代が初年度産駒で、種牡馬としても昨年の米ファーストシーズンサイアーチャンピオンとなって早くも結果を出している。

 産駒は米欧双方の芝重賞を制しているように芝向きの適性も見て取れるが、日本でこれまでに挙げた8勝はすべてダート。7頭中6頭が勝ち上がっているように確実性があり、しかもヒヤシンスS(L)を勝ったカフェファラオのような大物も出ている。母がG1ホースの本馬には大きな期待が掛けられる。ダート向きの中距離タイプ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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