今年の弥生賞は穴馬があっと言わせる場面があっても驚かない(c)netkeiba.com
■弥生賞(GII・中山芝2000m)
逃げ候補
ウインカーネリアン
パンサラッサ
展開
上記2頭共に前走は先手を取っており、ハナを確保したいタイプの馬。ただ、後者の方が絶対的に先手を取りたい馬なのでパンサラッサが強引に主張しそう。コーナーまで距離のある中山2000mであることを考えるとペースこそ早くはならないが縦長のレースで、あまりに後ろ過ぎると厳しい競馬に。理想は中山記念のダノンキングリーのように好位から押し切るレースで。
1.ワーケア
展開◯ 馬場◯ コース◎
前走は正直言ってポジションが後ろ過ぎる影響での敗戦で、縦長のレースで外を回る形ながら一定の脚を使えたことは素直に評価すべき内容であった。
また、今回は相手関係が楽な印象で、休み明けでも力を出せそうなことを考えると自在性のあるレースで大きく崩れるとは考えにくい。
軸としては最適な1頭となりそうで、当日の雨や馬場次第で最終的なジャッジを決めたい。
総合評価
B
2.サトノフラッグ
展開◯ 馬場◯ コース◯
前走は2着以降を突き放す見事なレース内容で、力の違いを見せつける競馬であった。
ただ、今回以上に前回は相手関係に恵まれていた印象で、良馬場では2連勝も着差以上の迫力が感じられない点も気になる。
さらに脚を溜める武豊騎手に乗り替わりなので、後ろ過ぎる競馬となれば脚を余す可能性も非常に高そうだ。
総合評価
C
3.オーソリティ
展開△ 馬場◯ コース◯
前走のホープフルSは力負けの印象で、2走前に関しても相手関係と6頭立てのレースに恵まれての勝利なのでやや重賞では力が足りない印象もある。
しかし、雨の中でのレースはベストで、時計が掛かる競馬で脚を溜める展開となれば躍進も期待できる。
基本的には今回評価を下げたい1頭であるものの、当日の天候や馬場、展開面などを見た上で最終的な評価を決めたいところである。
総合評価
C
4.ブラックホール
展開△ 馬場◎ コース◯
前走のホープフルSはこの馬向きの競馬にならなかった印象で、やはり理想はペース上がる中での持久力勝負である。
そういう意味では当日の雨予報はプラスに働きそうで、ペースも流れれば流れるほどこの馬の持ち味が生きそうである。
晴れなら消し、雨なら買いで徹底して買い方を決めたい1頭で、場合によっては上位評価も検討したいところだ。
総合評価
C
5.パンサラッサ
展開◯馬場◯ コース◯
前走はこの騎手らしからぬ積極的な競馬で強気なレースを見せたが、ゴール前で止まってしまう残念な4着であった。
また、ホープフルSの内容を見ても極端な不良馬場以外は厳しいレースとなりそうで、単騎逃げの形となっても最後はバッタリと止まりそうである。
次走以降で距離短縮もしくは不良馬場の場面で買いたいところで、今回に関しては評価を落としたい1頭と言えるだろう。
総合評価
D
【穴馬解説】
1.ディヴィナシオン
展開◎ 馬場◯ コース◯
前走の未勝利戦は極端な馬場状態ながら先行策からの押し切りで、5走で掲示板外さない安定感のある競馬は素直に評価できる。
また、ウインカーネリアンとパンサラッサが先手を主張する中で縦長の3番手が取れそうな面もプラスで、距離延長、雨予報も全く問題がない。
直線の短い中山コースも合いそうで、相手関係も厳しくないここはあっと言わせるならばこの馬だろう。
総合評価
C
以上のようにそれぞれ6頭をピックアップした上で、5段階評価で上位の馬をジャッジした。基本的にはワーケアとサトノフラッグが中心のレースとなりそうであるが、前者有利の競馬で後者に関しては乗り方一つで3、4着に着順を落とす可能性がありそうである。その辺りが今回のレースにおける重要なポイントとなるだろう。また、穴馬として取り上げたディヴィナシオンについては今回非常に脅威的な1頭となり得るので注意して欲しい。
春の皐月賞に向けて大切な一戦となるが、レースレベルに疑問を覚えるだけにこのステップを踏んで本番に臨む馬の取り扱いに関しては今から気をつけておきたい。先週の中山記念は◎ダノンキングリーから三連単で気持ちの良い的中であったが、今週も上記に取り上げた中で最も狙い目の◎から最終的な予想を公開する予定なので、ぜひ期待して頂きたい。
■プロフィール
倉本匠馬(くらもとたくま)
インターネットメディア(ブログ・Twitter)などで競馬予想家アドマイヤ君として自らの予想術を駆使して、多数の読者・フォロワーを集める。無料・有料メールマガジンでの予想配信も行う。
【経歴】
2013年 マイナビ主催の競馬予想登竜門で優勝し、競馬予想GP公認プロとしてデビュー
2014年 倉本匠馬に改名。重賞レースで年間約140%の回収率をたたき出す
2015年 ほぼ4年に渡り競馬予想GPにて中央競馬予想家2位を継続。(2017年現在も)また、重賞レースで年間116.6%、GIレースでは232%の回収率を計上。
2016年 e-SHINBUNにおいて『fourmarks~新星競馬予想家の多角分析~倉本匠馬produce』の新聞販売開始。
【予想を主としてるファクター】
展開予想
→Vポジションという理論を使い、そのレースの中で最も恵まれるポジションを割り出し、勝ち馬を見つけ出す。
Vポジションとは
『その競馬場のコース形態や距離、当日の馬場状態、メンバーなどを考慮した上で、勝つ可能性が高い位置取りのこと』です。各レースの逃げ馬から最後方までの馬の並びやペースなどを予測し、そこから一番有利に働く馬のポジションを導き出し、勝ち馬を見つけ出す理論。