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弥生賞は“中山以外”のレースにおける実績がカギ

  • 2020年03月07日(土) 20時00分
 前回3月1日のWIN5は372万8580円の配当で決着。5レース中3レースで単勝1番人気馬が優勝を果たした一方、2レース目のブラッドストーンS(中山10R)を単勝オッズ19.2倍(7番人気)のノーフィアーが、4レース目の阪急杯(阪神11R)を単勝オッズ22.3倍(6番人気)のベストアクターが制しました。

 なお、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約259万円。実際の配当はおよそ5割増しだったわけで、的中させた方にとっては妙味の大きい回だったと言えます。

 もともと適度に人気薄の絡んだ組番は理論値よりも高い配当になりがちで、そのお手本とも言えるような形の決着だったわけですが、前回に関しては1レース目のすみれS(阪神10R)や5レース目の中山記念(中山11R)が極端な少頭数だったことも影響していそう。普段はWIN5を買わない層も参入しやすい状況でしたし、そういったプレイヤーやどうしても人気サイドの組番を買ってしまうでしょうからね。

 明日3月8日のWIN5は総出走頭数が72頭、総組み合わせ数が58万5728通り(土曜12時現在)。この時期としては珍しい重賞が1レースだけの回で、これが売り上げや結果にどう影響してくるかも興味深いところです。

◆大阪城SはGI・GIIで善戦したことのある馬が優勢

 1レース目は4歳以上3勝クラス、ハンデキャップ競走の播磨S(阪神10R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 2レース目は4歳以上オープンの総武S(中山10R)。4歳のデアフルーグ・ハヤヤッコ、重賞戦線で善戦してきたメイショウワザシらに支持が集まるのではないかと思います。

 3レース目は4歳以上3勝クラスのトリトンS(中京11R)。実績上位の各馬に加え、今回が昇級初戦となるエングレーバー・ピースワンパラディ・ボッケリーニあたりも人気を集めるでしょう。

 4レース目は4歳以上オープン、ハンデキャップ競走の大阪城S(阪神11R)。ディープインパクト産駒のサトノアーサー・センテリュオあたりに注目が集まりそうです。

 5レース目は3歳GIIの弥生賞(中山11R)。土曜12時の時点ではサトノフラッグ・ワーケアに人気が集まっており、オーソリティが続いていました。

[伊吹式WIN5ランキング 2020年03月08日版]

1位 中山11R 8.ワーケア
2位 中山10R 1.デアフルーグ
3位 阪神10R 14.グランソヴァール
4位 阪神11R 14.サトノアーサー
5位 中京11R 6.エングレーバー
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 中京11R 12.ピースワンパラディ
7位 中京11R 13.ダブルシャープ
8位 阪神11R 5.センテリュオ
9位 阪神10R 6.サトノギャロス
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 中山10R 15.ローズプリンスダム
11位 中山11R 5.ブラックホール
12位 中京11R 2.アントリューズ
13位 阪神11R 15.サトノワルキューレ
14位 阪神10R 5.エルモンストロ
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 中山10R 11.ハヤヤッコ
16位 中山11R 10.オーソリティ
17位 中京11R 8.ワンダープチュック
18位 中京11R 11.ボッケリーニ
19位 阪神11R 4.グローブシアター
20位 阪神11R 11.マイネルサーパス
21位 阪神11R 3.レッドガラン
22位 阪神10R 16.デターミネーション
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 阪神10R 8.オーシャンズルーラ
24位 中山10R 7.メイショウワザシ
25位 中山10R 3.コズミックフォース
26位 中山11R 4.オーロアドーネ
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 5レース目の弥生賞(中山11R)は先行力の高さを活かしたいタイプが信頼できないレース。「前走の4コーナー通過順が3番手以内だった馬」は2014年以降[0-1-1-16]と勝ち切れていません。また「出走数が5戦以上だった馬」も2014年以降[1-1-1-23]と安定感を欠いています。
 
 なお「“JRA、かつ中山以外、かつオープンクラスのレース”において5着以内となった経験がない馬」は2014年以降[0-1-1-37]。実績馬が優勢ではあるものの、有力馬に避けられがちな中山の重賞・オープン特別でしか好走していない馬は過信禁物と見るべきでしょう。今年はこれらの傾向から強調できるのがブラックホールとワーケアくらい。前走で大きく先着している分、ワーケアを素直に中心視したいところです。

 4レース目の大阪城S(阪神11R)は格の高いレースを主戦場としてきた馬が中心。「“JRA、かつGI・GIIのレース”において8着以内となった経験がない馬」は2016年以降[0-0-0-18]と苦戦していました。また「前走の着順が11着以下だった馬」も2016年以降[0-0-0-18]と上位に食い込めていません。面白そうな馬は何頭かいますが、やはり基本的にはサトノアーサーやセンテリュオを重視すべきだと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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