スマートフォン版へ

ジ・オールスターマイルの枠順が発表

  • 2020年03月12日(木) 18時00分
(3月12日号 文=ポール・シムズ)

補欠馬3頭にもチャンスが


 3月14日(土)に、コーフィールド競馬場で行われるG1ジ・オールスターマイルの枠順抽選が行われ、出走予定馬15頭の枠順が発表されました。

 エマージェンシー(補欠馬)リストに入っていたフリット(牝3)、リーガルパワー(セン4)、ソーシボン(セン6)の3頭が、繰り上がりで出走枠に入り、マイル戦では世界最高賞金を誇る、総賞金500万豪ドルの豪華レースへと駒を進めることになりました。

 ニュージーランドに拠点を置くカタリスト(セン3)、昨年10月のG1コーフィールドギニーで、アリゲーターブラッドに競り勝ってG1初制覇を遂げたスーパーセス(牡3)、そして、7日にフレミントンで行われた芝2000mのG1オーストラリアンカップで大外から豪快に伸びて優勝したフィフティースターズ(牡5)の3頭が出走をとりやめたことで、先述した補欠馬3頭にもチャンスが巡ってきたということです。

 出走馬唯一の3歳牝馬であるフリットは、大外枠の15番からのスタートになります。ジェイムス・カミングス師の管理馬で、昨年10月の1000ギニー(芝1600m)でG1初制覇をあげ、今後の活躍が大変期待されている牝馬の1頭です。ダミアン・レーン騎手が手綱を取る予定です。

 また、前走G1オーストラリアンCでアリゲーターブラッドの2着に入り、ワイルドカード(主催者選出枠)で出走権を獲得していたスーパーストーム(セン3)が出走を取り消し、代わりに同厩舎のリーガルパワーが繰り上がり出走を決めました。鞍上は、ウィリー・パイク。7日(土)にフレミントンで行われた、G1オーストラリアンC(芝2000m)2着から連闘での出走となります。

 9番枠から出走するソーシボン(セン6)は、過去にコーフィールドの芝1700mで優勝実績があるほか、シーズン初めの昨年8月、コーフィールドで行われたG1メムジーS(芝1400m)で、勝ち馬から3/4馬身差の2着に好走するなど、コース適性はすでに証明済みです。

 また、出走予定馬の中で、圧倒的な人気を誇るアリゲーターブラッド(セン3)は、10番枠からの出走となります。前走のG1オーストラリアンギニーズ(芝1600m)からのG1連勝、そして、自身が持つ連勝を「6」に伸ばすためには、この枠を克服しなければなりません。手綱を取るライアン・マロニー騎手の手腕に注目が集まりますが、シェーン・ニコルズ調教師が手掛けるストリーツオブアヴァロン(セン5)が、アリゲーターブラッドのペースメーカーとなることが予想されています。ストリーツオブアヴァロンは11番枠からの出走となります。

 そして、そのさらに外の12番枠からの発走となるのが、ディープインパクト産駒として注目が集まるフィアースインパクト(牡6)です。こちらも、鞍上のクレイグ・ウィリアムズ騎手がどのような戦法を見せるのか、楽しみな見どころの1つとなっています。

 一方で、これまでG1・10勝をあげているニュージーランドのスターホース、メロディベル(牝5)は、コーフィールドの1600m戦でもっとも勝率が高く、理想枠とされる5番を引き当てました。これには、関係者も大変喜んでいる様子でした。また、コーフィールドでG1・5勝をあげているリンジー・スミス厩舎のブラックハートバート(セン9)は6枠からの出走。鞍上のブラッド・ローウィラー騎手は「枠順にはとても満足している」とコメントしています。

 ジ・オールスターマイルの枠順はご覧の通りです。
ビクトリア競馬便り

1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング