スマートフォン版へ

【金鯱賞】ビッグネームの評価の下げ過ぎには注意したい

  • 2020年03月13日(金) 18時00分

今回の相手なら足りる可能性大


 ビッグネームの出走で注目度アップの金鯱賞。無観客は残念だが、今後を占ううえでも重要な一戦となった。

 そのサートゥルナーリアは左回り適性を試す一戦。ダービーはスタートの失敗などもあったので気にならないが、天皇賞秋は案外な内容だったように思う。その点で左回りは不安材料だが、天皇賞秋程度のパフォーマンスでも今回の相手なら足りる可能性は大。嫌う場合も2着付けにするとか、評価を下げ過ぎないようにしておきたい。

 ロードマイウェイは連勝の勢いで人気が出そう。脚質に自在性があるのも魅力。懸念材料を挙げるなら2000m適性がどの程度なのかまだ見えていないことか。チャレンジカップを勝ったがアタマ差で、当時は3歳の年末で54キロ。そこから3か月半で今回は56キロ。条件としては今回のほうが厳しい。

 ラストドラフトは中日新聞杯2着だったが、自分より後ろの馬たちがハマる展開だった中、よく2着は確保している。中京は馬場自体が合っている印象も。当時1着のサトノガーネットは、脚質的に毎回買えるという感じの馬ではない。中日新聞杯は残り600-400mが後半の最速ラップという特殊な競馬だったので、簡単に再現を期待できるものではないようにも思う。

 ギベオンは1年以上馬券に絡んでいないので、そろそろ結果を出したいところ。重賞勝ちのあるコースがきっかけになればというところだろう。着差的には悪くないところにいるので復活の可能性もあるが、今回さほど人気落ちしないようなので、馬券上の魅力はまだ限定的か。

 ダイワキャグニーは東京コースの専門家が中京でどんな競馬をするのか、個人的にかなり楽しみ。12月時代からこのレースと相性の良いキングカメハメハ産駒でもある。理想は逃げずに2番手だが、誰も行かないようならハナもやむなしか。

 ニシノデイジーは2歳時の輝きを取り戻せずにいる。田辺騎手の中京芝2000m成績はかなり良いので、そこに期待。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング