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【中山牝馬S】リピーターが輝く一戦

  • 2020年03月13日(金) 18時00分

ハンデに代わるポイントとは...


 2週前の中山記念と同じ内回り1800m。コース、距離適性に優れる馬と、リピーター向きのレースなのは中山記念と同じ。ただ、消長の大きい牝馬同士のハンデ戦とあってトップクラスの出走は多くない。似たような負担重量になる馬が多く、ハンデはあまり大きなポイントではない。

 人気のコントラチェック(父ディープインパクト)は、中山の1600m-1800m【3-1-0-0】。前回のターコイズSは「前半1000m通過57秒3-上がり34秒9」=1分32秒2だった。気分良くマイペースになるとHペースでもまずバテない。フラワーCを完勝しているように、1800mのほうがレースを運びやすい。同じように3歳春のフラワーCを勝った半姉バウンスシャッセは、4歳になった2015年の中山牝馬Sの勝ち馬となっている。姉妹合わせてのリピーターに相当する。

 5歳ウラヌスチャーム(父ルーラーシップ)は昨年の鼻差2着馬。横山典弘騎手は2週前の中山記念を歴代最多勝5勝ジョッキーとなったが、このレースも最多勝タイの3勝を記録している。すべて1番人気ではなく「3、5、4」番人気だった。

 4歳エスポワール(父オルフェーヴル)は、未完の大器のまま今春から種牡馬入りした6歳アドミラブルの半妹。格上がりで初距離となったターコイズSをコントラチェックと0秒3差の2着。昨年7月、重馬場の中京2000mを前半行きたがってかかりながら楽勝の星もある。このバレークイーンの一族に実績は必要なく、フサイチコンコルドの当時からキャリアが浅いうちに大仕事をする。逆転は十分可能だろう。

 7歳馬の連対は重賞になって37回、わずか3頭にとどまるので強気になれないが、デンコウアンジュは昨年0秒1差4着。最近、上位人気になったことはないのに柴田善臣騎手とは非常に相性が良く、【2-0-1-4】。渋馬場もこなす。

 いとこに中山牝馬Sを1、4着したトーセンビクトリーを持つ4歳フェアリーポルカ。2018年が0秒3差3着。19年も8着ながら0秒2差だったタフな7歳レイホーロマンスなど軽ハンデの伏兵の中では、前出ターコイズSを4着したフィリアプーラ(父ハービンジャー)の上昇度に注目したい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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