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【阪神大賞典】トラックバイアスの不利で末脚不発だった馬の巻き返しを狙う

  • 2020年03月17日(火) 18時02分
馬場虎太郎

昨年は3コーナーで2番手に押し上げたシャケトラが5馬身差の完勝(c)netkeiba.com


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 阪神芝3000mは年に一度しか行われない特殊なコース設定。直近の阪神芝の馬場状況よりも、このレース自体の傾向を重視すべき。

 2016年以降の近4年、阪神大賞典のトラックバイアスは4年連続で「差し有利」と判定。馬場コンディションは2016年と2019年が「稍重い」。2017年と2018年が「稍軽い」。異なる馬場コンディションの年もあるが、毎年のように「上がり」がレースの勝敗の大きな決め手になっている。

 近4年の勝ち馬は全て上がり1位。3着内に好走した12頭のうち最初のコーナーを4番手以内で通過していたのは3頭のみ。連対馬は1頭も出ていない。

 阪神大賞典は長距離戦のため、前半のペースが緩い。スローペースは先行馬が有利になりやすいが常識。だが、阪神大賞典の場合は、ペースを問わず毎年後方待機馬が届く。普段のレースでは前半の追走で脚を使いすぎて末脚を発揮できないタイプの差し馬にとっては願ってもない条件だ。

 末脚のしっかりしたタイプ、なかでも近走で脚を余している馬を狙いたい。

馬場虎太郎

不利な状況にもかかわらず勝ち切ったトーセンカンビーナに注目(c)netkeiba.com


 トーセンカンビーナの前走トラックバイアスは「外有利・前有利」。当時の京都芝は外有利だったが、重めの馬場コンディションでスローペース。外から先行する馬が有利なトラックバイアスだった。

 差し馬が不利なトラックバイアスだったにもかかわらず、差しきったことは、着差以上に評価できる。

 ゲートの出が悪くダッシュもつかないため、前半はレースの流れに乗れず常に後方位置取りになってしまう馬。

 さらに、不運なことに近8戦はすべてトラックバイアスが「前有利」。出遅れによる物理的なロスに加えて、展開、馬場状況にも全く恵まれていない。

 不利なトラックバイアス続きながら、安定した成績を残せているのは潜在能力が高いからだ。

 今回は距離が伸びてペースが緩くなることで、出遅れるロスがカバーされる。さらに、このレース自体も後方の位置取りになることがマイナス材料ではない。

 後方から届きやすいこのレースでは、末脚をタメられる。トーセンカンビーナの個性を考えると今回がデビュー以来、最適の条件。近走のトラックバイアスを分析すれば、重賞でも通用する潜在能力の持ち主である。

殿堂入り予想家となった馬場虎太郎の阪神大賞典の予想はレース当日までにウマい馬券で公開!

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トラックバイアス(馬場の偏り)を利用した馬券術を用いる馬場分析のプロフェッショナル。JRA発表の馬場状態ではなく独自の指標(※)を用いて真の馬場適性を分析、またパトロールビデオと綿密なデータ分析によって「トラックバイアスの不利」を受けた馬を導き出す。 ※「軽い」「稍軽い」「標準」「稍重い」「重い」の5段階で馬場状態を評価

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