スマートフォン版へ

【若葉S】皐月賞の伏兵を多く輩出する注目の一戦

  • 2020年03月20日(金) 18時00分

主要ステップになるレースではないが…


 かつて中山で行われていた当時の1997年、若葉S 4着のサニーブライアン、若葉S 1着のシルクライトニングが、皐月賞を11番、10番人気で1、2着したことがあった。

 阪神に移ってからも、2002年に若葉S出走のノーリーズンが15番人気。2007年には7番人気のヴィクトリーが若葉S組として皐月賞を勝っている。

 主要ステップになるレースではないが、昨年2着のヴェロックス、12年2着のワールドエース、10年2着のヒルノダムールなど、若葉Sから皐月賞を3着以内に快走した馬は過去20年間に8頭いて、順に「15、12、2、7、8、6、2、8」番人気だった。

 重賞レースではないので、強烈な内容で勝たないと本番で人気にならない。今年の皐月賞は、2歳戦以来になるコントレイル、サリオス。そして弥生賞のサトノフラッグ、さらにはヴェルトライゼンデなど、限られた馬に人気が集中しそうな形が予測される。

 伏兵候補として、若葉Sで出走権の生じる2頭、そして次週28日の「毎日杯」組にも注意を払いたい。

 セレクトセールで5億8千万のアドマイヤビルゴ(父ディープインパクト)は、レースセンスが光った。2戦目で出走権を確保できるならまさに期待通り。本番でも話題になるが、そのほかはあまり人気にはならない。

 前走のアメリカンシード(父Tapitタピット)の東京2000mは、追われて再三首を横に向けるなど、初の左回りで若さを出したのが敗因。まっすぐ走っていなかった。だが、2走前は3連勝中のレクセランスとわずかクビ差。楽に逃げ切ったと見えるシーンもあった。追い切りは絶好。右回りに戻って巻き返したい。母はUSAの芝GI(9F)の勝ち馬。母の半弟にも芝のGレース勝ち馬がいる。現在の少しタフな芝でこそ粘り強さを発揮できる。

 入念に乗って立て直したサーストンカイドー(父エピファネイア)は、函館記念2000m、中京記念2000m(当時)などを制した種牡馬サクラオリオンの一族。これまでの距離より今回の2000mは合うだろう。

 ちょっと順調さを欠いたオールザワールド(父キズナ)は、なんとかここに間に合った。1月の2000mの未勝利戦は3馬身差の圧勝。マイラータイプの半兄ミッキーブリランテ(シンザン記念3着)と少し異なり、母方の特徴が出た中長距離型に育つと思える。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング