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【高松宮記念】改装前後での前哨戦傾向の変化

  • 2020年03月24日(火) 12時00分

今年はオーシャンS組が注目を集めそうだが…


 高松宮記念に対してはシルクロードS、オーシャンS、阪急杯が3つの主なステップだが、中京の改装前と改装後では多少これらのレースに関する傾向が変化している。

 G1かつ3月施行の形になった2000年から改修前の2010年では、阪急杯組が複勝率26.2%で、シルクロードS組の15.8%、オーシャンS組の8.1%を大きく上回っていた。

 通常この手の比較では本番への出走馬が多いグループが不利(大敗も出てきているということなので)なのだが、阪急杯組(65頭)はシルクロードS組(19頭)、オーシャンS組(37頭)よりも多かった。ちなみに前走3着以内馬に限定しても、阪急杯組46.2%、シルクロードS組25.0%、オーシャンS組8.3%で阪急杯組が優位だった。

 改修後=2012年以降はどうか。シルクロードS組が31.8%で、阪急杯組15.8%・オーシャンS組12.7%を上回っている。前走3着以内馬限定だとシルクロードS組45.5%、阪急杯組27.8%、オーシャンS組14.3%で、やはりシルクロードS組有利だ。

 番組の変化や暦の関係などもあるので単純比較はできないが、シルクロードS組の価値が上がっていることは間違いないだろう。今年はオーシャンS組が注目を集めそうな登録状況だが、シルクロードS組にも目を向けておきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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