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【高松宮記念】急遽の騎手変更などが結果にどう影響してくるか

  • 2020年03月27日(金) 18時00分

上位人気2頭の前走が相性の悪いオーシャンS


 ドバイの中止で急遽の騎手変更などもあった高松宮記念。結果にどう影響してくるかも興味深い。

 上位人気は3頭が拮抗というところだろうか。そのうちの1頭が前哨戦のオーシャンSを制したダノンスマッシュ。そつのない競馬ができるというイメージで、一定以上の競馬はできそう。気がかりなのは本番よりプレップに強いタイプである可能性と、あまり機能してこなかったオーシャンS組なのに人気になるということだ。

 同じオーシャンSで3着だったタワーオブロンドンも人気になりそう。オーシャンSそのものは58キロだったし、叩き台ということを考えれば内容としては上等。展開もこの馬に向いたものではなかった。今回は直線に余裕のある中京で、枠も無難なところ。マイナス要素は前述した通りオーシャンS組であることくらいか。

 グランアレグリアは距離短縮・初距離だが人気は出そう。桜花賞や阪神Cで見せた終いの脚を見ると、スプリント戦にも対応できる雰囲気はある。1200mを走ることで将来の距離延長が難しくなる面はあるが、それはまた別の話だ。

 モズアスコットは豪州遠征を取り止めての転進。常識破りの形で初ダートの根岸SからフェブラリーSまで連勝してしまった馬なので、データ派としてはなんとも扱いづらい。しかもここは初の1200mだ。追い切りはオーバーワークになった感もあるが、短距離戦への適性を垣間見た感もある。このあたりのバランスというか評価もたいへん難しい。

 ダイアトニックは1400mベストとは思うが、今回はこのタイプが多い。グランアレグリアやモズアスコットを重視するタイプの人はヒモにこの馬も取るべきだし、この馬を強く疑う場合は1200m色の強い馬券を組み立てるべきかと思う。

 セイウンコウセイは年齢的にもしんどいような気がするが、ひょっこり走ってくる馬なので切るのも怖い。3連単の3着には検討しうる馬だ。

 個人的に気になっているのがアウィルアウェイ。展開に注文はつくが、近年本番につながりつつあるシルクロードS組でしかも勝ち馬なのに人気は伸びていない。そのシルクロードSは55キロ(牡馬57キロ相当)での勝利なので恵まれたわけでもない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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