スマートフォン版へ

50代での新たなチャレンジ & 可愛い後輩・川須騎手への想い

  • 2020年04月21日(火) 18時01分
太論

▲新しいトレーニングにチャレンジ中だという小牧騎手


今週の『太論』は、ユーザーからの質問をきっかけに、新たに追加したというトレーニングの話題に。50代になってなお、新たな分野にチャレンジし続ける小牧騎手が、早くも成果が現れたというその進化の過程を明かしてくれました。(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは本日(4/21)電話取材にて実施しました。

左の鐙をちょっと伸ばしてみたら…「あ、ホントや!」


──今回はテクニックに関するこんな質問から。「馬を動かす技術とは、どういう技術なのでしょうか。力で動かすイメージもありますが、必ずしもそうではないんですよね?」

小牧 うん、力だけじゃないと思う。わかりやすく答えたいところやけど、今ね、僕もちょうどそれで悩んでいるところやねん。それで最近、また新しいトレーニングを追加したんですわ。淨閑さん(小牧騎手のパーソナルトレーナー)のところにも行ってるんやけど、もう3年近く続けて十分効果を感じているから、この辺で全然違うこともやってみようかなと思って。

──そうなんですね。追加したのはどんなトレーニングなんですか?

小牧 なんせ上体の力を全然使わんトレーニングで。僕、よう考えたら、上体に力を入れてるもんね。今の若いジョッキーは、みんなバランスボールの上でジョッキースタイルができんねん。最初にそれを見せられて、ホンマにみんなできてたんやけど、僕ね、できなかったんやわ。でも、この前はそれができるようになって。2分間やけど、慣れたらできるんやね。

──バランスボールの上で、騎乗スタイルを2分間キープするということですか?

小牧 そう、下半身でバランスを取ってキープすんねん。すごいやろ? 力の使い方が変わってくるから、自分のバランスもわかる。僕ね、どうやら左の足のほうが短いねん。今まで右のほうを長くしてたのに、左のほうが本当は短いことがわかって、左の鐙をちょっと伸ばしてみたら、あ、ホントや!って気付いた。なんかいろんな発見があったわ。今週も車で園田のほうにトレーニングに行ってきますわ。

──園田まで通われてるんですね。

小牧 うん。以前はみんな、トレセンの調整ルームにトレーナーさんにきてもらってやっていたけど、今はコロナ影響で関係者以外入れんようになったから。

──ああ、そうですよね。私たちも、競馬場にもトレセンにも入れません。競馬を続けるためには、今はそのあたりは徹底しないとですものね。

小牧 そうやね。それにしても、川須らはかわいそうやったね。(感染が判明したJRA職員と)ほんの2、3分同じ空間におっただけで、乗られへんようになって。まぁこの時期だからね、念のため自宅待機になってしまうのは仕方がないとして、ちゃんと自宅待機したのに、新聞にデカデカと名前が出てしまったことで風評被害があったらしい。僕も知っているお店やけど、川須のサインが飾ってあんねん。そうしたら、「川須ジョッキーって、このお店にきてるんですか!?」って心配そうに言うてくるお客さんがいるんやて。

──新聞の見出しだけを見て勘違いされたんですかね…。

小牧 そう。新聞を見て、川須が感染したと勘違いしてるんや。みんな神経質になってるのかもしれんけど、そんな人がいっぱいおるねん。誰が悪いっていう話ではないけど、感染したわけじゃないのに新聞にデカデカと名前が載ってしまうのは…。少なくとも、見出しだけを見て早とちりするのは止めてほしいね。

太論

「見出しだけを見て早とちりするのは止めてほしいね」

質問募集
太論 / 小牧太
このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。あなたから
コラムニストへの「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。
質問フォームへ

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング