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菊花賞好走馬の天皇賞・春

  • 2020年04月28日(火) 12時00分

年齢別に比較すると…


 今年の天皇賞・春にタイトルホースは2頭。フィエールマンとキセキで、ともに菊花賞馬だ(フィエールマンは昨年の天皇賞・春も制している)。

 菊花賞を勝つくらいだからスタミナには自信があるはずだが、菊花賞を勝った翌年ではなく、翌々年と3年後、過去の類似ケースはどのような成績を残しているだろうか?

 1986年以降の菊花賞馬が天皇賞・春に出走したケースはのべ39例。トータルが[14-2-7-16]で、勝率35.9%・複勝率59.0%。回収率は単142%・複88%となっている。

 これを年齢別にすると、

回収率向上大作戦


 6歳はライスシャワーが回収率を引き上げたが、勝率や複勝率はやはり4→5→6歳と下がっていく。まあ妥当なところである。フィエールマンとキセキで2択ならやはりフィエールマンだろう。

 ちなみにこれを「菊花賞1〜3着馬」としてサンプルを増やすとどうなるか。結果は

回収率向上大作戦


 となる。5歳馬の回収率はビートブラックによるものだが、勝率・複勝率は4歳とほぼ同じになる(つまり菊花賞2、3着馬に関しては5歳時のほうが良い)し、6歳馬が複勝率50%をキープして4、5歳より高い数値になる。

 今年出走する菊花賞2、3着馬といえばエタリオウとユーキャンスマイルで、ともに5歳。ユーキャンスマイルのほうはある程度人気だろうが、エタリオウが来たら配当は伸びる。いずれにしても2018年菊花賞組の3頭が馬券の中心ということになりそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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