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【オークス】始まりはアラブ馬生産 デアリングタクトを送り出した長谷川牧場の挑戦

  • 2020年05月18日(月) 18時00分
デアリングタクト

▲桜花賞を制し、無敗で2冠を目指すデアリングタクト (提供:デイリースポーツ)


桜花賞では道悪のなか後方から突き抜け、史上7頭目となる無敗の桜花賞馬となったデアリングタクト。生産牧場は北海道日高町の長谷川牧場。昭和23年に開設し、丈夫な馬作りを掲げて長い間サラブレッドを生産し続けてきた牧場の努力は、周囲の方たちの協力も得ながらついにGI優勝の花を咲かせました。

※このインタビューは電話取材で実施しました。

決して偶然ではないデアリングタクトの誕生


 北海道の、小さな牧場に大きな春がやってきた。

 デビュー3戦目の桜花賞制覇は、グレード制が導入された84年以降では初。長い桜花賞の歴史を手繰っても、不敗のままの桜花賞制覇は16年ぶり7頭目。そんな快挙を成し遂げたのは、毎年の生産頭数が10頭未満という牧場から生まれたデアリングタクトだった。
 
 この馬の生まれ故郷は、北海道日高町で70有余年の歴史を持つ長谷川牧場。創業当初はアラブ競走馬の生産がメインだったというが、2代目場主の長谷川文雄さん(69)は人生の師と仰ぐ馬産地サークルの先輩からの勧めもあって30年ほど前からサラブレッドへと転換。創業者である父親から受け継いだ牧場を、妻の律子さんとともに大切に守り続けてきた。 現在、牧場の総面積は25ヘクタールで繁殖牝馬は8頭。デアリングタクトの同期生は5頭が血統登録されている。

「自分のような牧場から、このような馬が出てくれるとは信じられない思い。2番人気という評価をいただいただけでも嬉しかったのに、勝ってくれるとは本当に夢のよう。杉山調教師、松山騎手はじめこの馬に携わったすべての人に感謝したい」とほおを紅潮させたが、雨中に咲き誇った大輪の花は決して偶然のたまものではない。種を播き、しっかり育てて次のステップへとバトンを託した結果だ。いくら努力しても結果に直結しないのがサラブレッドの生産だが、その努力なしには強い馬、丈夫な馬づくりは叶わない。そんな当たり前のことを教えてくれる桜花賞だった。

 ここで、時計の針を5年半ほど巻き戻すことをお許しいただきたい。
 
 2014年10月22日。「強い馬づくりには、良質な繁殖牝馬は欠かせない」と毎年のように繁殖牝馬の更新を図っている長谷川さんは、この年も新ひだか町の北海道市場で行われる「繁殖馬セール」に足を運び、そして1頭の未供用牝馬と出会った

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