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ノーザンファーム1強に急ブレーキ!? 波乱のクラシックとダービーの行方

  • 2020年05月25日(月) 18時01分
教えてノモケン

▲歴史の転換点となりうるダービー最有力のコントレイル(撮影:下野雄規)


 第87回日本ダービーの出走馬がほぼ固まった。登録23頭中、出走回避馬がいない場合、収得賞金1750万円のアルジャンナまでが出走可能となっている。出走圏内の18頭の生産者を見ると、今回もノーザンファーム(NF)生産馬が半数の9頭を占める。

 近年と変わらない景色に見えるが、一方で異変も起きている。桜花賞、皐月賞とも北海道・日高地区の生産馬が優勝したのだ。桜花賞馬デアリングタクトは日高町・長谷川牧場産で、無敗のままホープフルSと皐月賞を制したコントレイルは新冠町・ノースヒルズの生産馬だ。牡牝のクラシック第一関門を非社台グループ生産馬が制したのは14年ぶりとなる。

 昨年、取りこぼし感のある負け方でダービー連覇が4で止まったNF生産馬が今年はどうなるか?

主役は最後に登場


 今年の3歳牡馬クラシックの特徴は、主役2頭がともに皐月賞で今年初戦を迎えた点だった。昨年12月に行われた2つの2歳GI、朝日杯FSとホープフルSはともに、断然人気のサリオスとコントレイルが順当勝ちを収めた。両馬は3戦無敗でうちGIとGIIIが1つずつ。しかもGIIIがレコード勝ちと、全く甲乙がつけ難い成績だったが、JRA賞最優秀2歳牡馬にはコントレイルが予想以上の大差で選出された。

 サリオスの場合、3戦とも芝1600mを走ったため、今春の路線が注目されたが、3月になって皐月賞直行が陣営から発表された。コントレイルはホープフルS優勝時に、昨年のサートゥルナーリア同様、皐月賞直行が打ち出されており、皐月賞で無敗のGI馬2頭が初対決する図式となった。

 2頭のうち、サリオスはNF生産馬だが、同馬に対する陣営の見立ては

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1964年1月19日、東京都出身。87年4月、毎日新聞に入社。長野支局を経て、91年から東京本社運動部に移り、競馬のほか一般スポーツ、プロ野球、サッカーなどを担当。96年から日本経済新聞東京本社運動部に移り、関東の競馬担当記者として現在に至る。ラジオNIKKEIの中央競馬実況中継(土曜日)解説。著書に「競馬よ」(日本経済新聞出版)。

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