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今年のダービーも、ここ数年と同じパターンで

  • 2020年05月29日(金) 19時00分
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ディープ産駒の母系には「米国の速さ」が重要


 サンデーサイレンスのラストクロップ(最後の生産年)は2003年。この年の生産馬にアーモンドアイの母フサイチパンドラ。前年の2002年生産にディープインパクト。その前年2001年にハーツクライ。今の競馬にも多大な影響を与えるサンデーサイレンス産駒(直仔)は「晩年」に誕生しました。

 サンデーサイレンスに限らず「大物種牡馬の後継馬が晩年に誕生する」のは、古くから続く競馬の傾向でもあります。配合、そして育成のノウハウが積み重ねられていくのですから、あたりまえの話ですよね。

 昨年のダービーもディープインパクト産駒が1、2着。ディープも晩年の産駒にさしかかっていますから、ダービーを勝つためのノウハウがますます成熟されているわけです。

 ダービーでディープインパクト産駒を走らせる配合のポイントは「米国由来の血統、スプリント指向の速さ」を母系に詰めること。

 なかでも特注はインリアリティの血。同系統は日本の芝1000mのレコードホルダー、カルストンライトオの父系でもあります。「スプリントの速さ」に関してはサンデーサイレンス以上。ディープインパクト産駒の直線スピードを強化する血統。昨年クビ差2着のダノンキングリー、一昨年の勝ち馬ワグネリアンも母系にインリアリティを持つ馬でした。

 皐月賞馬コントレイルも母系にインリアリティを持つ馬で「米国の速さ」を母系に詰め込まれた配合馬。母父アンブライドルズソングは米国のスピード血統。その母父カロの子孫はJRAの芝1200mGIでも実績を残しレコードホルダーも出した快速血統。

「育成」のノウハウも万全。生産と育成は、コントレイルと同じくディープ産駒のキズナでもダービーを勝利しているノースヒルズ。管理厩舎もディープ産駒のディープブリランテでダービーを制覇している矢作厩舎。

 母系に米国血統を詰め込んだディープ産駒は「柔らかさ」を保つことも重要。鍛え過ぎて体を硬くすると、スプリント色が強くなりすぎるため、直線での「伸び」を欠いてしまうからです。

 実は、コントレイルは1歳の暮れから半年間を怪我のため、あまり人を乗せていないそうです。この「休み」も「鍛えすぎない」という意味ではよかったのではないでしょうか。

「鍛えれば鍛えるほど強くなるわけではない」ことをコントレイルがダービーで証明することにも期待しましょう。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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