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日本ダービーは距離適性などが明暗を分けそう

  • 2020年05月30日(土) 20時00分
 本日2020年05月30日公開分より、当連載はタイトルを「WIN5スペシャル予想」から「1点で仕留めるWIN5攻略法」に改め、内容も大きくリニューアル致します。

 新たな形式で私が目指すのは、WIN5の1点的中です。従来の評価方法「伊吹式WIN5ランキング」は最大で数千点買いとなる買い目を提示し、そこから予算に合わせて選んでいただく形でしたが、今後はより分かりやすくなるよう、極限のところまで買い目を絞ることにしました。

 ちなみに、過去499回のWIN5を振り返ってみると、最低配当は2018年10月08日に飛び出した6050円。2019年の一年間に発売されたWIN5は全部で56回でしたから、仮に1回でも的中すれば、それだけでその年の年間回収率は100%を超えるでしょう。もっと言うと、配当の中央値(的中なしは発売当時の上限金額としてカウント)は243万6300円だったので、仮に連載スタートから百年くらいハズレが続いても、一撃で通算回収率を数百パーセントにできる可能性があります。競馬予想コラムとしては極めて異例の形ですが、何とか早めに的中させて“伝説”を作り上げたいところです。

 ただ、私も伊達や酔狂で奇抜なスタイルを選択したわけではありません。「予算に合わせた形で活用できる」「WIN5ならではの事情を踏まえたうえで展望する」といった当連載の特長はそのまま残してありますのでご安心ください。

 今後は対象となる5レースすべてについて、予想の根拠となるデータ分析の結果や、有力候補と見た馬たちの名前を挙げてまいります。「思い切って絞り込むならここだろう」「できるだけ手広く構えた方が良いかも」などといったレース間の比較も、展望中に織り込んでいくつもりです。最終結論の“1点”に、本文中で強調した馬たちを適宜加えていただければ、より現実的で皆様の予算にも合った買い目となるでしょう。場合によっては、単勝をはじめとする通常の式別に応用しても面白いのではないかと思います。

 私にとっても大きなチャレンジとなる“新しい解説様式”を、皆様のWIN5攻略に上手くご活用いただければ幸いです。

 明日5月31日のWIN5は総出走頭数が75頭、総組み合わせ数が70万6860通り(土曜12時現在)。記念すべき500回目のWIN5はどんな決着となるのでしょうか。

【2020年05月31日発売分の1点予想】

東京9R 7.サンチェサピーク
京都9R 8.ダンツキャッスル
東京10R 13.ルーカス
京都10R 2.ロケット
東京11R 5.コントレイル

【1レース目 東京9R 薫風S】

 前走との間隔が中4週以上だった馬は2017年以降[1-0-0-18]。2019年は前走から中5週のレピアーウィットが優勝を果たしたものの、順調に使い込んでいる馬の方が堅実でした。ブランクエンド・メダリオンモチーフらはやや評価を下げるべきかもしれません。

 有力候補はフラワーストリーム・バンブトンハート・サンチェサピークあたり。6歳ながらもキャリアが浅いサンチェサピークはそれなりに信頼して良いと思います。

【2レース目 京都9R 與杼特別】

 今年の3回京都ダ1900m(5月30日終了時点)は、好走馬の傾向にこれといった偏りがないので、これまでの戦績を素直に評価した方が良さそうです。

 チャンスがありそうなのはマースゴールド・ダノンスプレンダー・シャンパンクーペ・ダンツキャッスル・キタサンヴィクター・ウォータービルドあたり。思い切って絞り込むなら、実績上位、かつ休養明け2戦目のダンツキャッスルを重視すべきでしょう。

【3レース目 東京10R むらさき賞】

 前走との間隔が中5週以内だった馬は2017年以降[0-0-1-25]。近年は臨戦過程に余裕のある馬が優勢でした。ロフティフレーズ・ダイワダグラスらはあまり強調できません。

 狙ってみたいのは、休養明けの方が信頼できるトラストケンシン、キャリアが浅いハーメティキスト・ルーカスあたり。ここ2戦が好内容だったルーカスは特に有力だと思います。

【4レース目 京都10R 安土城S】

 出走数が26戦以上だった馬は2015年以降[0-0-2-32]。ボンセルヴィーソらのように、キャリアが豊富過ぎる馬は評価を下げたいところです。

 また、馬番が9〜18番、かつ前走の4コーナー通過順が4番手以下だった馬は2015年以降[1-0-0-31]。プールヴィルなど、外寄りの枠を引いてしまった馬は基本的に過信禁物と見るべきでしょう。

 ラセット・ドナウデルタあたりも侮れませんが、より積極的に狙ってみたいのは先行力が高いロケット・アマルフィコースト。好枠を活かせそうなロケットは特に警戒しておくべきかもしれません。

【5レース目 東京11R 日本ダービー】

 前走の末脚がポイント。前走の条件が“JRAのレース”、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が6位以下だった馬は2015年以降[0-0-0-40]と苦戦していました。

 さらに、父がディープインパクト以外、かつ生産者がノーザンファーム以外だった馬は2015年以降[0-1-0-41]。該当馬は評価を下げるべきだと思います。

 なお“JRA、かつ2000m以上、かつ出走頭数が10頭以上のレース”において“着順が1着、もしくは1位入線馬とのタイム差が0.0秒”となった経験のない馬も2015年以降[0-0-0-39]。サリオスあたりはこの条件に引っ掛かっている点が気掛かりです。

 これらの傾向から強調できるのはコントレイル・マンオブスピリット・ヴァルコスの3頭。超人気薄の2頭も楽しみですが、やはりWIN5はコントレイルを素直に中心視すべきでしょう。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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