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安田記念もディープ産駒の母系と体重に注目

  • 2020年06月05日(金) 19時00分
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スプリント指向を強化させた大型馬が好相性


 先週のダービーもディープインパクト産駒のコントレイルが優勝しましたが、安田記念もディープ産駒の取捨は馬券のポイントになります。

 過去10年の安田記念も3着以内になった馬を最も多く出した種牡馬がディープインパクトでのべ5頭。産駒出走数も最多。

 安田記念のディープ産駒の取捨で、大きなヒントになるのが「馬体重」。先週のダービーをディープ産駒のコントレイルで優勝した福永騎手も「ディープ産駒の体重」について興味深いコメントをレース後に残しています。「コントレイルは、今の460キロぐらいがいい。ここから体重が増えすぎるようだと、距離が心配になる」と。

 コントレイルの父ディープインパクトは引退レースの有馬記念も438キロで勝利した小型馬。コントレイルが父よりも20キロ近く重いのは、母が米国のスプリント血統でパワーを強化しているから。このバランスも絶妙にマッチしているわけですが、体重が重くなっていくことは、母系のスプリント指向とパワーが強くなっていく可能性が高まります。中長距離で必要なキレとスタミナが削がれることを懸念しているのかもしれません。

 そして、安田記念の場合、ディープ産駒は「重い」ほどいいです。母系からスプリント指向のパワーが引き出されている方が安田記念にマッチするためです。

 安田記念に出走したディープインパクト産駒で馬券になった5頭のうち4頭は体重490キロ以上の馬。3頭は500キロを越える大型馬。ディープ産駒は自身が小型だったため、大型馬の出走比率は少ないですから「大型のディープが走りやすい」傾向は馬券にも活用しやすいです。

 安田記念に出走したディープ産駒で500キロ以上の馬は出走比率が36%。約3分の1の出走比率にもかかわらず、3着以内に走った馬の60%以上は体重が500キロ以上。それだけ大型のディープが安田記念に向くわけです。

 安田記念で「重い」ディープが向くのは、安田記念がスプリント指向の問われるレースだから。2015年以降の安田記念で馬券になったディープ産駒はサトノアラジン、フィエロ、ヴァンセンヌ。いずれも芝2000m以上の重賞で勝利実績がない馬。ディープ産駒の本来の適性である中距離指向が薄いタイプ。

 サトノアラジンは母に米国のスピード血統ストームキャットとファピアノ。フィエロも母にスプリントの名血デインヒル。ヴァンセンヌの母は名スプリンターのフラワーパーク。ディープ産駒を安田記念で狙うなら、母系がスプリント指向の強い大型馬を狙うべき。

 ダノンプレミアムはディープインパクト産駒。2走前の体重は506キロ。母系にスプリントの名血デインヒル。マイル以上のレースを使われていて、2000mでも素晴らしいパフォーマンスを発揮しています。戦歴だけの傾向ならば、2000mで高いパフォーマンスを発揮していないほうがいいのですが、同馬の場合、1400m以下に出走経験すらありません。今のダノンプレミアムに1400mを走らせたら、2000m以上のパフォーマンスを発揮できるんじゃないか?と予想するのならば、ここは買いでしょう。母系の血統と体重からは、その予想もアリです(その想像を無理にはオススメしませんが)。

 グランアレグリアは、芝1800m以上には出走経験もないほど中距離指向が薄い戦歴。母はタピッツフライ。母父はアメリカの名血タピット。同種牡馬の母系に短距離で重要なスピード血脈インリアリティ。前走が486キロ。ディープ産駒の牝馬としては大型の部類に入ってきたのは、母系のスプリント色が強くなってきたこともあるのでしょう。スプリント色が強いのは、このレースに関しては、買い材料です。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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