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【安田記念】アーモンドアイはまず勝ち負け、ただ展開次第では…?

  • 2020年06月05日(金) 18時00分

レースが早めに動くなら差し届いても不思議ではない


 やはり注目はアーモンドアイ。はじめて在厩のまま+レース間隔を詰めて使う形になるが、これほどの馬についてリスクのある使い方をしてくることはないだろう。同じ勝負服のインディチャンプがいるのにそれでも使ってくるあたり、状態面の不安はないかと考える。持ち時計もメンバー中では上位だし、出遅れ等のアクシデントがなければまず勝ち負けと考える。

 インディチャンプも無難な枠を引いた。スタートでアーモンドアイより先手を取ることができれば面白い。先週積極的な競馬で結果を出した福永騎手が、その勢いに乗ってアーモンドアイ相手にどんな競馬を仕掛けるのか楽しみだ。

 グランアレグリアはこれまで掲示板を外したことのない馬だし、牡馬相手でも戦える馬。問題はここまでの過程で、1400m→1200mと距離短縮したあとのマイル戻りがどうか。しっかり折り合えれば決め手はかなりあるのだが。

 ダノンキングリーは1800〜2000mがベストかもしれないが、レベルの高い中長距離戦線で揉まれてきた経験は生きそう。ただ、極端に速い時計の決着になったときには少し不安がある。

 ダノンプレミアムはオーストラリア帰りなので状態面が課題。木曜の計量で506キロ。久々に500キロを切る形での出走になるが、不安材料というところまではいかない数字か。前走は全く合わない馬場状態での競馬。それでも3着してきたのだから、やはり能力は高い。

 アドマイヤマーズは香港マイルでのスミヨンが素晴らしい騎乗だったので、あの上を行く競馬というのはなかなかできないかもしれない。ただ今回はアーモンドアイが好位に行った場合、それをめぐってレースの動くタイミングも早くなるはず。その場合には差し届いてきてもおかしくない。

 ノームコアも同様の展開を望みたい馬。差しでコースレコードを出した馬だけに、ペースは速いほうがよいし全体時計も速いほうがいい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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