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ニホンピロヘイローのレースで反省… 「今の阪神の馬場」は注意が必要

  • 2020年06月16日(火) 18時01分
今週の『太論』は、先週のレース回顧とユーザー質問の2本立て。「期待してたんだよなぁ」というニホンピロヘイローについては、自身の反省も含めて振り返ってくれました。また、ユーザー質問のテーマは、「コロナを通して、改めて感じたこと」、そして「安田記念のアーモンドアイ」。今週も太節をお楽しみください!(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

競走馬は生き物、だから競馬は面白い


──まずは先週の競馬から。障害帰りのクリノヒビキが思った以上に脚を見せましたね(6月14日・阪神10R・灘S・15番人気8着)。

小牧 そうやね。一瞬「くるか!」っていう手応えやったけどね。残念やったけど、8着までに入れたことはよかったなと思う。日曜日でいうと、ニホンピロヘイローはちょっと期待してたんやけどなぁ。なんや下手に乗ってしまったね。ハイペースについて行ってしまって、みんなと一緒の競馬をしてしまったわ。

──ニホンピロヘイローについては、以前「力を出せるか出せないかは馬場次第」とおっしゃってましたよね。そんななか、日曜日は稍重。それも終いの脚に影響があったのかなと。

小牧 そうそう、渋った馬場はアカンねん。それに、今の阪神の馬場は、すごく悪いんやわ。めちゃくちゃ悪い。ひとつ前の開催で雨が降ったでしょう。桜花賞とか、雨のなかの重馬場やったしね。それが影響しているのか、良馬場発表でもすごく緩い。だから、ニホンピロヘイローにとっては、ちょっと厳しい馬場やったのは確か。短期放牧に出るみたいやから、良馬場で改めてやね。

──今週は日曜日の鷹取特別にエイシンヨッシーが登録しています。前走(5月31日・京都9R・與杼特別)は13着と残念な結果に終わりましたが、もっとやれていい1頭ですよね。

小牧 そうやね。この間はもうひとつやったなぁ。今度はもっと思い切って外に出しますわ。前回は内枠でね、ずっと包まれた競馬をしてたから。最近は後ろからの競馬が続いているけど、ポジションは気にしていないし、気を付けるのは折り合いだけ。もっとやれるはずやから、頑張りたいね。

──では、ユーザーからの質問を2つほど。「今回コロナの件があって、一部の人を除き、日本人は真面目なんだなぁと思いました。小牧さんは、コロナを通して改めて感じたこと、思ったことはありますか?」

小牧 僕もね、自分も含めて、みんな真面目やなと思った。ジョッキーもみんなものすごく意識を高く持って、真面目に過ごしてたみたいやで。もちろん今も気を緩めてないし。みんな同じやと思うけど、一人でも感染してしまったら、競馬自体が中止になってしまう可能性があるからね。もし一人目になってしまったら…と思うと、家を出る気にもならんかったわ。僕としては、人との距離をすごく気になるようになったね。関西圏では、もうほとんど感染者は出ていないような感じやけど、いまだに気になる。スーパーでも電車でも、どこでもね。電車に乗り始めたのも、ホントに最近やし。

──落ち着いてきたとはいえ、飲みに行くのはもちろん、外にご飯を食べに行くのも躊躇してしまいますよね。

小牧 そうやね。最近やっと、家族でご飯を食べに行ったくらいやわ。

──続いての質問です。「安田記念では、絶対に勝つと思っていたアーモンドアイが負けてしまいました。僕は出遅れが微妙に影響したのかなぁと思うのですが、ほんの少しの出遅れというのは、具体的にどんな風にレースに影響してくるのでしょうか」

小牧 いやぁ安田記念はね、勝った馬が強かったよ。それに、アーモンドアイだって負けることもあるでしょう。馬場とかもあるしね。なんせ生き物やから。競馬に絶対はない。

──“ほんの少しの出遅れ”がもたらす影響というのは?

小牧 当たり前やけど、まず位置取りが悪くなるでしょう。そうすると、当初のレースプランが変わってくる。かといって、そのぶん出していったりすれば引っ掛かることもあるしね。そういう意味では、スタートはホンマに大事やで。とはいえね、アーモンドアイはすごく頑張ってると思うよ。あれだけの馬やから、負けてしまうとファンは「どうして? どうして?」ってなるかもしれんけど。いつも言うけど、競走馬は生き物。だから競馬は面白いんちゃう?
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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