それにしても勝てんねぇ、やんなっちゃう(笑)

──先週も熱い競馬がありましたね！ まずは土曜日のジャスパーウィン(阪神10R・安芸S)。1年1カ月ぶりとは思えない行きっぷりでした。

小牧　久々やったけど、あの馬は走ると思ってたよ。内枠やったら勝ってたかもしれんなぁ。

──直線に向いたときの手応えが抜群でしたものね。3勝クラスへの昇級初戦でもありましたが、クラスの壁など皆無だなと思いました。

小牧　うん、あの馬は強いと思うわ。それにしても勝てんねぇ。ホントにもう、やんなっちゃう…。あ、僕自身のことね(苦笑)。この馬はずーっと除外が続いててん。そのぶん、けっこう乗り込めてたんやわ。とにかくスタートが速い。3勝クラスも十分通用します。次がホンマに楽しみや。

──とはいえ、1年1カ月ぶりの実戦でした。厩舎の方もビックリしていたのでは？

小牧　いや、そんな感じじゃなかったよ。「乗り込めたし、能力はあるから」って、楽しみにしてるみたいやった。ホンマは勝ちたかったけど、ひとまずこの馬の可能性を示せてよかった。これからも一緒に頑張っていけたらなと思います。日曜日もなぁ、登録の段階ではけっこう頭数おったのにねぇ。1鞍だけになってしまった。

──除外が多かったんですね。

小牧　そうやねん。ニホンピロランドも入らんし。この時期は狭き門やね。なんとか5着までに入って、優先出走権を取っていかんと。でもまぁ日曜日はね、ホワイトブレスが初めての1800mで頑張ってくれました(阪神3R・3歳未勝利・6番人気3着)。

──やっぱり距離延長がプラスに出た印象ですか？

小牧　それもあるし、あとは揉まれなかったのがよかったんやね。今後は、内枠が当たって揉まれたときに、どういう競馬になるか…。砂を被ったら嫌気を出すんでね。また1800mを使うと思うけど、今回みたいな展開になればチャンスがありそうやね。まぁでも、今回も勝つかと思ったけどね、4コーナーでは。

──いったん置かれましたけど、直線で盛り返してきましたものね。小牧さんもガシガシ馬を動かしてきて。

小牧　僕も必死に頑張ったんやけどなぁ。ズブいんですわ、牝馬の割に。競馬を止めよう止めようとする。1頭しか乗らんかったのに、なんか久しぶりに疲れが残ったね。それだけ必死やったわ。勝てれば一番よかったんやけどねぇ。「もうやんなっちゃう！」って書いといて(笑)。

──はい、強調しておきます(笑)。

小牧　「やんなっちゃう」とか言いつつも、馬は頑張ってくれてるし、僕も頑張ってる。だから、そのうちいいことがあると思ってるよ。

──では、質問を2つほど。「スタートについて質問です。馬のスタートに騎手の技術はどの程度影響しますか？ どんなに騎手が集中しても、タイミングよく出るか出ないかは馬次第なのでしょうか？ また、小牧さんから見て、スタートが上手いと感じる騎手はいますか？」。小牧さん、それこそホワイトブレスのスタートで技を使いませんでしたか？

小牧　あ、あれはね、見せムチです。ズブい馬やから、少しでもスッと流れに乗れるように。

──それも技術ですよね。

小牧　まぁ技術というかなんというか…。それよりね、なんせゲートのなかで馬を落ち着かせることが大事。それこそ技術だと思うわ。馬は4本脚で立ってるでしょう。だから、しっかり立たせておかないと、いざゲートが開いたときに躓いたりするんですわ。逆にね、ちゃんと落ち着かせて、4本脚でしっかり立たせることができれば、開いたタイミングで普通に出るもんやけどね。よくスタート前に練習してる馬がいるでしょう。ああいうのも大事やけど。

──スタートのポイントは、「ゲート内の駐立」ということですね。そして、それがもっとも大事な技術だと。

小牧　うん。僕はそう思うよ。あとは、日々の練習やね。

──そういうのも含めて、上手いなと思う騎手は？

小牧　川須とか上手いんちゃう？ あいつ、常に前にいるやん。あとはやっぱり、(武)豊くんやね。行くべき馬はきっちり行くし、出遅れはまずないわ。ホンマに上手い。豊くんは、技術があるのはもちろん、勘がいいんやろうね。そこは真似できん部分やと思うわ。

──続いての質問です。「いつも楽しく拝見しています。グルメな小牧さんへ。今年息子が九州の大学に進学したのですが、博多・小倉近辺でおすすめの美味しいお酒が飲めるお店を紹介してください」。

小牧　ああ、オススメのお店あるよ。小倉駅の近くにね、『小山』っていうお店があるんですわ。お寿司屋さんで、一品料理もホンマに美味いお店なんやけど、そこはオススメです。でもね、小倉あたりのお店は、魚ならどこのお店も美味しいよ。お酒のアテに最高や！