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【CBC賞・ラジオNIKKEI賞】サマースプリントシリーズ2戦目!!有力馬の最終追い切りをチェック!

  • 2020年07月02日(木) 18時00分

前走初めての芝1200mで好走!今回も当然有力視できるが…


 本来なら、今週から中京開催がスタートになる関西圏ですが、今秋に予定されている京都競馬場の改修工事に伴い、開催日程が例年とは違う形になっています。よって、今週も阪神開催が引き続きとなりますが、気になるのは芝の状態。先週の雨がどの程度の影響を及ぼしているのか、この把握が馬券の鍵を握るような気がします。

 梅雨時期ということもあり、栗東の降水量も気になります。馬場造園課から頂いた情報によると、先週は26日0.5mm、28日8.5mmとさほど降っていませんが、今週に入って、30日20.5mm、7月1日は調教開始前の段階で4.0mmとなっています。

【ラジオNIKKEI賞/ルリアン】

 新馬戦はちょうど1年前。マイラプソディに敗れてしまい、その後はじっくりと成長を促して、今春に戦列復帰しています。馬体重は20キロ以上増えた2走前ですが、それこそ成長分で、それを軽く絞ってきたのが前走ということになります。馬格から考えても、今くらいの体重が適当という感じがしますから、ここまで順調という印象です。

 もともと追い切りでの動きが目立つ馬でしたが、今回はそれ以上といってもよいくらいに動けています。1週前追い切りのCWでは6Fで79秒を切っていますし、最終追い切りは雨の影響を受けて重たい坂路で2F25秒切り。スピードだけでなく、パワーがあるところも見せています。素質は出走メンバー随一だと思いますが、あとはこれだけの本格派が福島芝1800mというトリッキーな条件に戸惑わないかどうかです。

【ラジオNIKKEI賞/パンサラッサ】

 ホープフルSで6着だったことを思えば、前走まで1勝クラスを勝ち上がれなかったことが不思議なくらいですが、自分の形でレースができるか否かがポイントになる馬。3ヶ月以上の休み明けだった前走は追い切り3本でしたが、それでも押し切ったのはハナを切ったことが大きかったと思います。

 そこからどの程度の上積みがあるかというところですが、個人的な印象として、常に最終追い切りが坂路で4F53秒前後の動きであるところ、後半2Fは12秒半ばの持続ラップを踏むというパターンが決まっていることから、状態に関しては波がないタイプだと思います。悪い捉え方をすると前走から大きな上積みがあるとは思えませんが、反動などを気にすることもないでしょうし、本当に自分の競馬ができるかどうかだけ。

【CBC賞/クリノガウディー】

 朝日杯でも○を打ったように、素質の高さは2歳時から把握していたつもり。前走が初めての芝1200mでしたが、1位入線(4着)はさすがに驚きました。このメンバーで高松宮記念だけ走れば、当然有力視できますが、まず左回りよりも右回りの方が多少パフォーマンスが下がる印象。これについては、金曜日更新予定の重賞捜査網の調教解説でコメントします。

 そして、調教内容としては、昨年同時期に走った中京記念との比較。当時よりもレース間隔があいているわりに時計的な負荷の強い追い切り本数が少ない印象があります。やれば動く馬だけに、そのあたりも考慮されてのことかも知れませんが、今回は58キロを背負いますし、ちょっと過信はできないような気がします。

【CBC賞/アウィルアウェイ】

 今回は高松宮記念以来のレースとなりますが、休み明け自体は中9週のシルクロードSを勝っていますから、問題ないタイプといってよいでしょう。オパールSは中14週でした。ただ、それらと比べて追い切り本数が少ないのが今回。オパールSとは1本の違いですが、シルクロードSとは3本も違います。

 そもそも速い時計をマークするようなタイプではないだけに、今回も追い切り1本ずつの負荷も時計面からは感じません。それでも最終追い切りでは坂路で伸びのあるストライドを見せていましたから、本数や時計の負荷がないからといって動けない状態ではなさそう。ただ、ストライドの大きな馬だけに、これまでの成績通り、雨の影響を受ける馬場がプラスに作用するとは思えません。

【CBC賞/タイセイアベニール】

 3歳時にはユニコーンSに出走するなど、ダート路線を走ったこともありましたが、もともと実績があった芝1200mへ戻ってきて成績が安定。ここ5戦で3勝を挙げており、うち1勝はオープン特別ということで、秒読み段階までやってきたのかも知れません。それを支えるのが坂路での4F目11秒台の脚力だと思います。

 前回もそうですが、最終追い切りが坂路で4F目11.9秒。4F目が11秒台でない時は2Fが24秒前半など、とにかく坂の傾斜がきつくなったところでの脚力が素晴らしい武器になっています。今回もその動きができているという点では変わりありませんが、問題は馬場状態。これまでも渋った馬場だと多少パフォーマンスが落ちているだけに、その点がどうかといった感じはします。

◆次走要注意

・6/28 2歳新馬【ダンツテリオス】(8人14着)

 4コーナーまではスムーズなレースでしたが、勝ち馬が最後の直線で内に切れ込んだ影響を受けたのか、内側へ逃避してしまい、ラチへ激突。参考外のレースとなりました。この後遺症が残らなければ、すぐにでも勝ち上がることができる調教での動き。今後はしばらく見守りたい1頭です。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りがラスト1F最速ラップなら勝ち負け。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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