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【ラジオNIKKEI賞】12頭中10頭が前走1勝クラス組

  • 2020年07月03日(金) 18時00分

今回貴重な前走重賞組をどう買い目に組み入れるか


 今年のラジオNIKKEI賞は前走オープン好走馬や前走2勝クラス組がおらず、前走1勝クラス組が中心のメンバー構成となった。

 牝馬だがパラスアテナは人気を集めそうだ。芝に替わってから2戦が完勝、距離は違うが福島での勝利があるのも安心感に繋がる。あとは牡馬相手でどうか。馬券的には対牡馬戦のリスクがありつつ人気というのは少し嫌な気もする。オッズと相談しつつ扱いを考えたい。

 ルリアンは3月の復帰時にプラス24キロだったが、そこからマイナス6キロの1勝クラスも完勝したように成長している。安定して先行している点や距離短縮で臨む点もこのレースにおいては悪くない。

 グレイトオーサーはさらにキャリアの浅い2戦2勝馬。差し→逃げとそれぞれ異なる形で勝ってきたことや、こちらも距離短縮で臨む点は良い。母だけでなく兄姉にも活躍馬多数の血統だし、重賞の壁も突破してくる可能性はある。

 パンサラッサは前走はっきり着差をつけて逃げ切った。福島コースなら逃げ切り再びと考えてしまうところだが、マークされるマイナス面やバビットあたりの他馬に叩かれるリスクもある。控えても好走できるかどうかがテーマになるのではないだろうか。

 ちなみにこの馬に負けてきたディープキングもちょっと気になる存在。普通だと前走1勝クラスの負け組は厳しいのだが、良血馬だしキャリア3戦なので良化余地はありそうだ。

 サクラトゥジュールは距離延長で臨む馬だが、デビュー戦を2000mで勝っているし、血統的にも1800mに問題はない。とにかく安定している馬で、特に後手に回った前々走でも2着に来ているあたりは評価できる。アタマで狙うという感じではないが、2、3着には押さえておきたい馬だ。

 コンドゥクシオンは今回貴重な前走重賞組だが、青葉賞12着だと過去の相場に比べて少し足りない。ただ前々走で1勝クラスを勝っているわけで、「1勝クラスを勝ちたて」の馬と比べてあまりに人気が無いようならば買い目に組み入れることも検討したい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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