スマートフォン版へ

【ラジオNIKKEI賞】日本では非主流の血統馬も走りやすい

  • 2020年07月03日(金) 19時00分
その日の注目レースと狙い馬を網羅した亀谷敬正の「血統ビーム激走メモ」を発売!

 殿堂入り予想家として公開する重賞やGIの予想に加えてぜひご覧ください!
こちらからご覧いただけます

米国的な持続力が要求されるこの季節の福島芝


 先週の宝塚記念は父が非サンデー系で「欧州型」の馬が1、2着。(国別血統タイプはスマート出馬表を参照)

 誰が見てもわかる反主流のタフな馬場。クラシックレースが行われない芝2200mで東京コースよりもかなり直線が短い阪神内回り。日本の主流血統、主流条件でこそ力を発揮していた馬は、ほとんど能力を出すことができませんでした。

 ただし、これを「凡戦」と語るのは違うのではないでしょうか。反主流馬場でもパフォーマンスを落とさないクロノジェネシスと育んだ人々がこのレースでは強かったということです。もちろん、この特殊な能力を所謂指数のような着差のモノサシで語るのは難しいですから、主流条件における能力のモノサシとしては参考外ではあると思いますけれど。

 宝塚記念のような「反主流」の条件は、細かい血統知識がなくとも、血統が馬券に活用できることも改めて実感できました。先に書いたように父が「非サンデー系」で「欧州型」の馬は少数派。「大雑把な少数派」を買うだけでも馬券では十分に成果を上げることができるからです。

 今週から始まる、福島の芝では「非主流」の「米国型」という「大雑把」なククりだけでも毎年のように穴馬を絞り込むことができる季節。

 この季節に福島で行われる重賞ラジオNIKKEI賞と七夕賞は「父米国型」の馬が過去5年で6頭3着以内に。しかもすべての馬が9人気以下の人気薄。出走頭数は18頭。複勝率33%。複勝回収率は511%。

 人気薄ばかりなのは「父米国型」はJRAの芝では「非主流」の能力の方向性を持つから。よって普段の主流レースでは力を発揮できないために人気薄になってしまいます。しかし、この季節の福島芝重賞は「米国的な持続力」が要求されるために、能力を開花させるのです。

 …という話はここ数年当コラムを読んでくださっている方は、聞き飽きたかもしれませんね。昨年も同じ話を書いて、9人気の「父米国型」マイネルサーパスを本命にしました(結果2着)。大雑把に同じことをいい続けても毎年当たるような傾向を見つけることも大事です(笑)

 今年のラジオNIKKEI賞で父米国型はコスモインペリウムのみ。昨年のマイネルサーパス同様、ラフィアン育成の米国型。同牧場の育成馬は持久力が問われる当レースに好相性。

 母父ネオユニヴァース。昨年の勝ち馬ブレイキングドーン。16年9人気で2着のダイワドレッサーも同種牡馬を持つ馬。近親に非根幹距離に強かったローゼンカバリー(非根幹距離のみで重賞4勝)。

 サクラトゥジュールも父ネオユニヴァース。母父はロベルト系のシンボリクリスエス。父サンデー系種牡馬の場合、母父はロベルトやサドラーズウェルズを持つ馬が当レースでは好成績。これはダービーとは大きく異なる傾向。

 ダービーは馬力を削ってスピードを強化する牝系が主流です。反対にラジオNIKKEI賞の場合は馬力を強化してスピードを削られる方が合います。近親にサクラプレジデント。コーナー4つで直線が短い芝1800mを2勝。この条件でのパフォーマンスはGI級でした。

著しい成績を挙げ、殿堂入り予想家となった亀谷敬正のラジオNIKKEI賞予想はレース当日までにウマい馬券で公開!

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
ウマい馬券にて『血統ビーム』の予想提供中

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング